ニートども!母親が過保護な対応をせず、子供を放っておく事の難しさを知れ ~ブログ一周年 記念対談 あらた×母親 ①~
少し遅くなりましたが、当ブログ「あらたメディア」の誕生日である7月2日をつい先日迎えました。ちょうどブログ開始から1年ですね。そして継続できているのも、ひとえにブログ読者様の応援があったからこそです。自分の誕生日はどうでもいいと思っていますが、続けてきたブログが一周年というのは地味にお祝いしたくなりますね。
そこで、ブログ一周年記念に乗っかって何か企画をやろうかとも思ったのですが、今ひとつピンとくるアイデアも無くて・・。
そのような中で思ったのが、今までになかった切り口として「対談企画」なんかどうかなと。これまで自分の事ばかり書いてきましたが、この1年を振り返ると「自分」はもちろん、それと同じくらい「親」と言う存在もよくテーマに上がったと思っています。
具体的にいうと「母親」という存在なのではないかなと。当ブログは、多くのお母様方からのコメントをお寄せ頂けましたし、僕を始めとしたニートたちが主役なようでその親御さんたちもまた主役だったとも思っています。「不登校、引きこもり、ニート」は家族の問題でもあるじゃないですか。
そういう事で、ブログ1周年記念の企画として「母親」と対談してみました。どこの母親かというと、まあ・・お恥ずかしながら、ウチの母親なんですが・・。そして、「対談」とか言ってますが、大したことはありません。無職男性とその母親が話をしてきただけだったりします。いわゆる「誰得」の企画なので、興味のある方のみ続きをどうぞ。
はじめに ~自宅にて~
※対談は「ボイスレコーダー」で録音していたのですが、なるべく全国の方がお読み頂けるよう標準語に編集加工しております。ただ、それでも愛媛独特の方言などが混ざっているので、意味が読みとれない場合は、またコメントなどにてご質問下さいませ。
表記のお知らせ
「あ:あらた 母:あらたの母親」とさせて頂きます。
あ「ちょっと俺が不登校になった頃から、ひきこもり~ニートになっていく姿を見て何を考えて、何を思ったか教えてくれない?」
母「え?何それ。アンタ、ひょっとしてそれをネットに載せるつもりなん?不登校でも研究しよるの?」
あ「載せる訳ないやろ。研究というか、普通に今も俺みたいな『不登校やひきこもり、ニートの人』が多いらしいから、どうしたらこの現状が変わるかを考えるという参考意見が欲しい」
母「えー・・。でも・・もう昔の事やから忘れた・・。覚えとるわけなかろ・・」
あ「ふざけんなよw どれだけ俺を苦しめたか覚えてないんか・・w」
母「そう言われても・・もう私だって歳を取ったし、記憶も無いわ~」
あ「別に細かい話でなくても構わんのよ。俺が聞く事に対して、答えられる範囲で答えてくれたら問題無い」
母「も~・・何なんそれ・・忘れとるよ私・・。だいたいアンタ、働かずにネットで何しよん?」
あ「・・・。じゃあ今はいいから、今度までに話せるように思い出しておいて。喫茶店とかで話せばええやろ」
母「ええよ」
――――――という事で、数日後に喫茶店に場所を移して話す――――――
母親はコーヒーが好きなので・・。僕は基本コーヒーは飲まないですけどね。
放っておいて欲しい息子 VS 放っておけない母親
あ「ひとまず昼夜逆転の話やけど、当事者よりも親が気にし過ぎている事が多いと思う」
母「親が気にする?そりゃ気にするよ」
あ「なんでそこまで気になるかと言う話ですよ。学校にも行かない、会社にも行かないという感じで、明日は用事が無い状態でしょ。それなら、もう昼夜逆転くらい問題無いと思う訳ですよ」
母「頭では(明日用事が無いと)分かっていても、受け入れられんのやないかな・・親の立場としては。会社にも学校にも行って無い子供が、これでいいのかと・・」
あ「親が受け入れられないからという事?」
母「そういうこと。受け入れられないから気にしてしまう」
あ「でもさ・・”受け入れられないから”って言う事は、親の頭の中では、”昼夜逆転しても仕方が無い”というのは理解できているという事でもあるよね?それにオカンって、俺が不登校になった時に言ってたでしょ?”好きな事をしておけばいい”って。理解は出来てるのに、言ってしまうのは何故なの?」
母「それは、一応カウンセラーの先生に聞いてきて分かってるんよ。そうやけど、将来的には学校行くなり、会社に行くなりの方向に親が持っていかなダメやと思ってしまう。分かってるからこそ揺れると言うか。私的には”好きなことして本人を信じていればいい”と言う器は無いし、ドンと構える事は出来なかったよ」
あ「じゃあ、今ならどっしり構えられそう?」
母「あんた、今は好きな事やってるじゃない」
あ「あの頃は無理だったの?」
母「あんた、(※)あの時は痩せて食べる事もしないし、散髪もせず髪の毛をおかしな風に束ねて・・。引きこもってから風呂も入らんし・・」
※引きこもり時期は母親の言う通り、部屋にほぼ籠りっきりの状態。食欲は動かないためエネルギーが不要だったせいかあまり取らず激やせしウエスト60㎝に。散髪は外に出る事が不可能で、不衛生ながらも放置。父親に「散髪に行けないなら」とカットされていた。風呂も親に無理やり促される形で入るだけ。入浴頻度は2~3日に一度のルールだった。
あ「それはしょうがない。家から出られんのやから、色々とそうなる」
母「だから、母親は子供が風邪をひいたり病気をしたりすると心配してしまうでしょ?引きこもっている時は、明らかにおかしい風貌(※)してたし病気だと思った訳なんよ。その時は、母親から見ると子供が病気に見えるのよ」
※おかしい風貌とは、輪ゴムで自分の髪の色んな場所を束ね続けていた事。当時はカットにいけないので、親父に切られるまでは束ねて、邪魔な髪をごまかしていた。
あ「はい・・」
母「子供が元気で居てくれるなら、別に親も元気でいられるけど・・。病気に見えたら心配で仕方がなくなる」
あ「それは子供側も同じで、”学校に行けない=人生終わり”みたいな風に親は心配するでしょ?少なくともウチの場合はそうやった。それを見て、子供側としては心配になってしまうワケですよ。俺の親父とか、俺が学校に行かなくなって”人生が終わった”みたいになってたやん・・」
母「お父さん、そういうの言ってた?w」
あ「『言ってた?』じゃねーよw ずっとタメ息ばかりついて、普通に不安になってたよ親父もw」
母「そりゃそうでしょ~」
あ「やっぱ”放ったらかしにしておけばいい”と言われても、出来ないもんなのかな”母親”という存在である以上は・・・」
母「やっぱり、間近でそういう子供の状態が、明らかに悪いと言うのを黙って見るわけだから・・無理がある」
あ「そうかもしれんな。でも、病的でなかったらいいの?」
母「そりゃ、普通にご飯を食べて・・お風呂も入って・・好きな事してるのを見たら違うかもしれん。ところでアンタは部屋で何してたの?」
あ「う~ん・・テレビ、ゲーム、漫画を読むとか・・てか、知ってたでしょ?」
母「知らんよ~ 部屋の中が見えんのに・・・何しよったかなんて・・」
完璧な親など存在しない
あ「それで、お母さん方の話をネットで見てると、子供が不登校になってから、子供側から”放っておいてくれ”と言われる事もあるけど、本当にそのまま放ってていいのかがわからないという意見も多い。さっきの話からの流れで言うと、母親としては放っておけない?」
母「私は、放っておけんね」
あ「干渉するのは、心配だからする事なの?」
母「干渉はしないに越したことは無いよ」
あ「そうやろ?俺も『干渉はしないでくれ』と思うわけよ」
母「あ、それは今でもって事?」
あ「そうそう。今でも『干渉せんといて』と思う」
母「子供が、母親の見えるところにおるけん干渉したくなるんよ」
あ「ふーん・・。でも、そういう俺らみたいな過干渉にされてきた子供はおるわけやんか?」
母「過干渉?」
あ「うん。そういうオカンみたいな過干渉な親は反省しないといかんと思う?謝罪とか・・そういう」
母「何ぃ?謝罪せえ?w」
あ「いや、そういうところで、子供が親に対して恨みを持ってる場合もあるやろ?俺とかそうやん。親を恨んでるって言ってるやろ」
母「えぇwwなんで!?ww」
あ「いや、実際に俺とか過干渉で困らされてきたし・・・。言ってしまえば、被害を受けた側と思ってる。子供の時からの色んな思いが積み重なってきたというか」
母「でも完璧な親はいないんじゃない?干渉し過ぎるとか言うてもさ」
あ「確かに親は親で大変やからね。そこで問題もあるんよ。オカンみたいに俺みたいな子供に、何言われてもスルーな人はええよ。でも、そういう時に子供に対して『非常に申し訳なかった』と責任を感じてしまってるお母さんもいるんよ。そういう立場の人こそ、『完璧な親はいないから自分のせいでは無い』と考えればいいと思う」
母「うん。完璧は無いよ。完璧な親なんていない」
あ「ですよね・・」
終わりに
「ひと記事で完結するだろう」という具合に余裕の気持ちでいたら、かなり文字が多くなる気配を感じたのでここで終わります。文字に起こす作業に時間を取られてしまう・・。続きは追々で書いていこうかと思っています。「いつまで記念企画をやるんだ」という時期にまで伸びないように、そこだけ気をつけておこうと思います。
また、当ブログでは再三に渡り「恨んでいる」と公言してきた自分の親ですが、こんな感じで普段では殺気立った関係ではありません。問題は「ある一定の場になると戦う」という感じです。
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Comment
あらたさん こんにちは!
あらた×母親「対談企画」、とっても楽しく読ませていただきました。
私は今、息子から「おまえの過干渉のおかげで俺の人生つぶされた」と非難囂々の渦中にいますが、いつか、こんなふうに振り返ってやりとりできるようになるのかな。
あらた母さんの気持ち、とってもよくわかります!
続きを楽しみにしていますが、録音の文字おこしはすごく大変でしょう。私の仕事でも、テープ起こしが必要なときがたまにあって、大変なのでプロの方に依頼しています。
マイペースでお願いします。
おじゃこさん こんにちは!
コメントを頂きありがとうございます。
楽しく読んで頂き感謝いたします。そうですか・・・。おじゃこさんがそうおっしゃるなら、ウチの母親もそう間違ってはいないのかな・・と認めたくないですが思ってしまう部分はあります。親子関係だからこそでしょうか・・少しの干渉も大きな干渉に感じてしまうところはありそうです。
そうですね、きっとおじゃこさんも息子さんも、過去の事を振り返って話せる日が来ると思いますよ。僕の場合は当時、お互いが感情的すぎて話し合いすら成立しませんでした。20歳前後の頃に引きこもっていたのですが、その頃は僕の若さのせいにしますが、暴言などを母親に向けて荒れる事でしか自分を発散させられなかったようにも思います。
僕は家の中で、ひたすら人生を悲観しては泣き続け、「俺の好きにさせなかったせいだ」と母親を非難しながら床を転がり続けた日々などもありました。そういう姿を見て泣いている母親もいたなと、ここに書いていると思いだします。二人で絶望の中にいるような・・。親子そろって、現状を抜け出す未来が見えにくいというのは本当に怖い感覚だと思います。
しかし、おじゃこさんのようなお母さんは「理解する姿勢」を持たれているので、いつかきっと問題は解決すると思うんですよね。お互いが笑って「あの頃は色々あった」と語りあえる日がくると思います。
息子さんの言葉に耳を傾けつつ、おじゃこさんが外の世界の様子なども伝え続けてあげてください。「外は楽しい」と思える情報もまた、息子さんにはプラス材料になりますからね。きっと優しいお母さんであるおじゃこさんの心は届くと僕は思っています。
「自分と母親の話」をテープ起こしするのは、少し違和感がありました・・(笑)
また、続きも公開しますので読みに来て下さいませ。それでは失礼いたします。
あらたさん、こんにちは。
私も笑いながら読ませて頂きました♪
今、私たち親子もあらたさん親子のような会話が少しずつできるようになってきました。
なんていうか、お互いに言いたいことを顔色を見ながら話す、というか(苦笑)
それにしても、あらたさんが髪の毛ぼーぼーで血色悪くこもっていた時期があったなんて衝撃でしたよ(笑)
親としては本当に死んじゃうんじゃないかって心配したでしょうね。
それから、お母さまの、もう忘れた~っていうご発言、いいなぁと思いました。
力が抜けたというか現状を受け入れておられるというか。
それでも、息子にはきっちり言いたいことを言ってますね(笑)
まじめでしっかりされておられる子ども思いのお母さまなのでしょうね。
あ、この子ども思いはあらたさんの願う子ども思いとはズレがあるのかもしれませんが(笑)
遅ればせながら・・・開設1周年おめでとうございます。そんな節目にひょんなきっかけでここに巡り合えたのは私にとって大変救いとなっております。
あらたさんからのアドバイスは、我が家のケースで、できること、できないこと、したほうが良いことを取捨選択しているつもりです。
ひとつの意見、として参考にさせて頂いております。
私自身、未体験のこととなると体験者の意見というのは大変参考になるからです。
やっぱり、いくら想像しても体験しないとわからない、と思うので。
これは出産時に思いましたよ。
どんな痛みなんだろう、と思っていても、人に聞けば、すいかを鼻の穴から入れたくらい痛い、とか、下唇をのばしてかぶっちゃうくらい痛い、とか言われて・・・・(笑)
体験したら、すぐ、わかりました(笑)
2周年もまた迎えられるようお祈り申し上げます♪
楽しみにしています。
めだかさん こんばんは。
お祝いのコメントを頂きありがとうございます!
お子さんと少しずつ会話ができるようになられたと言う事で、顔色を見ながらでもいいのではないでしょうか(笑)
髪の毛はそうなんですよね。ドラマに出てくるようなわかりやすい引きこもりだったようにも思います。髪の毛は伸びっぱなし、夜中に家族が寝静まって冷蔵庫から食べ物を引っ張り出す、夜中を活動時間にして、朝方に寝始める・・。確かに親も心配はしていたのだと思います。というか酷い生活だと、今だとわかるんですけどね(笑)
お母さん方から見るウチの母親と、僕から見る母親はかなり違うのだろうなと感じています。母親を僕はどうも褒められないのですが、ここでコメントを下さるお母様方が色々と話題に出してくれるのは嬉しいです。
アドバイスというのもおこがましいですが、話から取捨選択をして頂きありがとうございます。そうですね、僕も文章を読んだ想像で書いているので、子供さんが見えない以上は、後は親御さんから見てどう判断されるかという感じに任せていますので。無責任と言えば無責任なのですが、こういう道筋もあるという地図を示させて頂く感覚です。
出産における体験者の例え話がわかりやすいです。出産は、確かにお子さんを産んだ方にしかわからない話ですよね。想像上は何となくわかる痛みも、体験しないと想像にしか過ぎないですからね(笑) そういえば、ウチの母親の場合は、出産の痛みを聞いても「昔の事で忘れた」としか言わないんですよ・・なんでだろう(苦笑)
それでは今後とも、当ブログをごひいき頂ければと思います。それでは失礼致します。
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