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おすすめ漫画ランキング200冊が面白い2chまとめ無しで紹介する★オリジナル101位~200位までをレビューする無職

去年、面白い漫画ランキング100冊を書きましたが、自分の中で「まだまだお薦めしたい作品があったのに」という心残りがずっとありました。そこで、あれからしばらく「次はまた新たなラインナップで漫画を紹介してやろう」と意気込みコツコツとレビューを書き溜めていました。本当に面白い漫画は多いので選ぶのに苦労しました。

前回は「作家1名に付き1冊までしか紹介出来ない」などといったルールが影響していた事や、うっかり紹介するのを忘れていた作品もあったのですが、今回はバッチリ書く事ができ満足です。また、あのランキング作成以降に新しく知った漫画なども入れてありますので、比較的新しい作品を知る事も可能だと思います。2015年度対応!

ランキング順位に関しては、前回の続きと言う事で101位~200位までの作品として掲載させていただきます。どれも前回に負けない漫画を推しているつもりですので、レンタルコミックなどを利用する際にでもお役立て下さいませ。以下、ルールのみお読みくださいませ。

 

ランキングされる漫画のルールは3つあります

○現在の連載進行、完結の有無は無関係
○掲載は作者ひとりにつき1冊まで *作画、原作が別の場合は例外
○順位に関する選考基準は無いため管理人の感性で決定される

 

前回の面白い漫画ベスト100冊を未読の方は先に読んでおいて下さいね。

 

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200位 太臓もて王サーガ

ジャンプ漫画のパロディストたちは総じて面白い。この作品も例外なく笑えた。パロディはまず他作を愛していなければならない。その愛が読者に伝わらなければ、サムイだけで終わってしまう。この漫画の場合は、ジョジョの奇妙な冒険ネタが一番パロディ化していたような気がするが、十分なジョジョ愛が込められていたので問題ない

基本的に下ネタが多い。そして忙しい。ボーボボなどと被る感覚はあるが、ギャグ漫画の世界は傾向として被り気味なので仕方が無いとも言える。ただパロディも少し昔のネタなので、最近の子が読んだら意味が分からないかも。懐かしさで大人が読む方が返って面白いかと思われる。

パロディ、ギャグ、下ネタが好きな人にはそこそこ楽しめる作品。絵柄にはあまり期待しない方がいい。ギャグ漫画にふさわしいと言うと変だが、それなりに描かれているという感想だ。

199位 シティーハンター

漫画に出てくるキャラの中でも、無類の女好きである本作の主人公「冴羽獠」は忘れられないキャラの1人である。まあ、エロい。まあ、チャラい、まあ、すっとぼける。だけど信頼感は一級品。ここぞの場面でやってくれる冴羽の行動は見ていてスカッとする。悪者をやっつける爽快感は本作の肝となっている。

彼の職業はスイーパー。自慢の腕でいくつもの事件を解決するんだけど、ストーリーはどれをとっても魅力的。ジャンプ黄金期に輝いていた作品だけあって、色褪せない面白さがある。「もっこり」はこの漫画のキーワードで、小学生だった自分は遊びで連呼してたけどそれもいい思い出。

全体的にはアクションに見どころがあるが、お約束のもっこりギャグ、女性とのやり取りにおけるラブコメ展開なども笑える。パターン化していても飽きる事の無い「もっこりハンマー」が好きだった(笑)

198位 娘が学校に行きません

ひとまずタイトルだけで読みたくなった事だけは確か。実際のところ本作の読者層は、自分のような不登校体験者や関係者が読んでいるのではないだろうか。そして読んでいると、このケースの場合は非常に安心して読める良い話にも見えてくるところがポイント。子供の苦しさ、親の苦しさがわかりやすく描かれている。

絵柄が落ち着かせてくれるように思う。やはり深刻な悩みになっているので、あまり暗いイメージが出ないようにふんわりした印象を持ちながら読める。この話の良いところは、周りを上手い具合に巻き込んでいるということ。家族間だけのタブーのようになりがちな不登校問題だが、学校や周りとの連携はあるに越した事は無い。

親も子もいっぱいいっぱいの時に、周りからのサポートがあるだけで救われるケースは多々存在する。本作は事例の一つであり万能薬のような解決策では無いにしても、解決してく事例が増える事こそが大事だと自分は思っている。メディアに騒がれるようなドラマチックな不登校脱出は要らない。平凡な日常こそいちばんの幸せだと思う

197位 天空侵犯

テレビゲームの「バイオハザード」のような感じがある。異世界に迷い込んだ主人公が、武器を持った何者かに次々と襲われるという話。舞台は超高層ビルの屋上を中心に展開される。物語りの冒頭、主人公の女子高生の前で殺人が発生してパニック状態で幕を開ける。いきなりのパニック状態であるが読み手も意味がわからず引き込まれる

絵柄は上手いと思う。グロは恐ろしく、エロはいやらしくといったメリハリがきっちりされている。高所から下を見下ろす場面なども、実際に自分がそこにいるかのような高さを感じ気持ち的に足元がすくむ。高さを表すためには絵の上手さは必須であると思うが、それが本作では当然だとしても評価できる内容。

一言でジャンルを言い切りにくいのも特徴。パニックバイオレンスと言うべきか、サバイバルホラーと言うべきか。色々な要素が混ざっているので、見どころをどこに置くかで印象も変わる。グロがダメで無いなら、読む事が苦痛になる事は無いと思う。映画とかではありがちな展開かもしれないが、好きな人はいつまでも楽しめる内容だと思う。

196位 メジャー

野球を知らない人にも好まれる作風。野球漫画としての精度も高く、安心して読めるストーリーが魅力的。リアルを追及しているがゆえに起こる人間ドラマも素晴らしく上手くまとめられていると思う。主人公は、幼少期からスタートし成長する姿を読者に見せつけてくれる。長編漫画としてもメジャーな存在に位置する作品。

野球漫画は非常に多いが、本作は実在プロ野球選手からの評価も高く、作品の質の高さを物語っている。野球だけがすべての漫画では無く、人と人の交錯する思いなどにもスポットが当てられており、男性のみならず女性にも受け入れられやすい

描写に関しても、まず読みやすさを重視している傾向があり初めて野球漫画に触れるという人にでもハードルが低い。思いっきり長編を読みたいなら、この作品などはいいのではないだろうか。

195位 重版出来

読み始めて気が付いた。この重版出来の読み方は「じゅうはんしゅったい」だと言う事に。たぶん同じように間違って読んでいる人は多いかと。本作は、漫画の世界に携わる人たちすべてにスポットを当てている。漫画は、漫画家だけが作るものでは無く編集を含めた書店員などの売り込み、営業などの力も大きく必要となる。

このように漫画を支えてくれる人を大きく描いているため、人間味の溢れる作品となっている部分が良い。バクマンが漫画家ベースなら、本作は漫画を市場に出すまでの人たちがベースという具合だ。ドラマのような展開も含まれており、すでに実写化を視野に入れてあるかのような作り込み。漫画が好きな人はとりあえず読んでみるべき一冊。

主人公はとにかく熱い女性。彼女は柔道日本代表だったがケガをした事により夢を断念せざるを得なかった。その熱い思いは漫画の世界に向けられていくため、並大抵のレベルを越えた熱が作中に溢れている。働きマンなどが近いイメージではあるので、それらの働く女性モノが好きな人はぜひお薦め。絵のタッチが独特なので好き嫌いは出るかもしれない。

194位 弱虫ペダル

あまり馴染みのない自転車の世界の話ではあるけれど、主人公の少年がごく一般的な普通の少年であったことで興味が出た。まあ、その世界に無知な人や未経験者が主人公というのは漫画ではよくある事だが。自転車競技は周りにやっている人もおらず、自分の生活とはかけ離れ過ぎているため漫画を通して繋がったのは一つの発見だった。

気になったのは主人公が秋葉原まで45キロの距離をママチャリで移動しているうちに鍛えらていたという設定。漫画っぽい話ではあるものの遠くまで出かける話なら現実味はある。実際に自分の子供の頃は自転車以外の移動手段が無かったので、運動量が違いながらも誰にでも重なる部分があるのでは。

そういう理由から自転車エリートと互角なのにも納得できる所があった。それにしても現代人は足を使っていなさすぎだなと読んでいて思う。日常生活に運動が無いなら自転車くらいは乗らないと・・そんな風に思える漫画でもある。楽しそうなのはいい事だ。

193位 ボボボーボ・ボーボボ

連載が始まった時にタイトルからただならぬオーラを感じ取った。おふざけにしては酷いし、かと言ってふざけて載せられるような雑誌(ジャンプ)でも無い。色々な事を思いながら毎週とりあえず読んでいた。

読んでいるとギャグセンスは飛び抜けたものを感じた。やはりギャグ漫画であろうとどこかで人は「これは意味不明だろう」と押さえてしまうところがあると思う。それがこの作者からは一切感じ取れない事が多かった。

ビュティの立場になって考える事もあったが、この漫画のツッコミ役って絶対疲れるw 型に捉われないギャグエッセンスが豊富な作品だ。

192位 富士山は思春期

身長が181センチの女の子と、160センチの男の子による恋物語。舞台は中学2年の設定であり、甘酸っぱい恋愛模様が描かれている。中心となる人物は、長身の主人公である富士さん。彼女の背が高い事が理由となり、恋愛にも支障をきたしているというストーリー展開。

男女の身長差は世間的には男>女という図式が成り立っているが、そういった事も踏まえて周りからの目を気にしながら生活する二人がいる。身長差をテーマにした恋愛漫画は珍しく、視点も身長差ありきのストーリーなので斬新さは感じ取れる。絵柄からにじみ出る世界観は爽やかであるし、こそこそ恋愛する二人の初々しさは必見。

191位 ヘルプマン

介護で働いていた経験が無ければ、まず読む事が無かったであろう作品。身近な問題にでもならないと、老人介護の世界の事を知りたいと思う人も少ないかもしれない。しかし本作は、世の中すべての人がぶち当たる問題でもあるため絶対に見ておいた方が良い。介護現場の実態や、家族の負担を考えるきっかけになるだろう。人は皆いつか年老いるのだ

作品の内容は、そのまま介護施設の現場を描いているのだけれどリアリティは抜群。認知症を始めとした症状を上手く表現できており、悲壮感や苦しみなどが伝わってくる。もちろん苦しい事だけが介護ではないが、これから介護をやってみたい人などは色んな意味で予習になるので目を通してみるといい。ただし嫌になられると少し困る気がするw

絵は普通という印象。本作は、シビアな面や介護を通して起こる人の葛藤などに重点を置いてある。そのため絵を求める感じでも無い。介護知識の解説も豊富でお薦めである。

190位 監獄学園

セクシー路線を全開にしているため人気になったんじゃないか?と思わせるような描写が印象的な本作。女子生徒1000人の割合に男子生徒が5名という超ハーレム学校に入った男子たちが主人公。しかし校内で問題行動を起こして、まとめて学内に監禁されてしまうというところから話は始まる。

ハーレム設定は存分に活かしており、女子生徒のセクシー描写はもちろんのこと、彼らを投獄した女子もエロコメディ前回で仕掛けてくる。シリアスな絵ではあるが、作風は笑いを誘っていたりと意表を突かれる事も。真面目な女子が読んだら少し引く感じはあるが、男性読者は楽しんで読めるのではないだろうか

女の子はむっちり感を重視して描かれている。自分の中では好きな絵だったので、エロティックな場面も期待しながら読み進められた。

189位 美味しんぼ

あまり料理漫画を読まない自分も、この作品に関しては面白さを感じている。絵柄で言うと他のグルメ作品の方が綺麗であったり、見やすいと思う部分もあるのだけれど本質的な漫画の面白さでいうと本作は抜けているかと思う。

山岡はただのグルメ通では無く、納得がいかないなら食わせてやると各地に飛んで食材を仕入れてくるなど本格的な態度がカッコいい。またストーリー面も見応えは十分にある。山岡士郎と海原雄山の親子の確執から起こる対決は、グルメ対決としてではなく人としての問題に共感する人もいるのではないだろうか。

食べ物にあまり興味が無い人は読んでも面白くないかもしれないが、大まかなストーリーはグッと惹きこむ物がある。絵柄は古き良き時代から受け継がれるタッチで、昭和チックな雰囲気を好む人なら相性が良いかな。

188位 妹は思春期

当ブログで「下品なネタは好き」と公言している自分だが、本書はかなり引くくらい下品に思う。読み進めているうちに、すべてがシモの話になっているではないかと気が付いてしまった。まあ、それでも好きなので読むのだけれど(笑) 思春期の妹は高校1年で、兄が高校3年。この兄妹を中心に話は広がるのだけれど、広がった所ですべてが下品。

ここまで来ると下品を通り越して、何だかすがすがしさを感じるほどにもなるため名作とも呼べるかもしれない。案の定、売れに売れており全10巻で100万部を越えているようだ。4コマ漫画なので毎回落とし所をつけねばならないが、最初からシモに走る事だけ想定して落下点を予測する読み方も出来る

しかしシモ連発しておきながら、全くイヤラシサを感じさせない作りは芸術でもある。それでも、自分が女性に紹介できるかというと難しいため、ここを読んでいる男性読者にだけお薦めであると言葉を残して本作のレビューは終えるとする。

187位 ウロボロス

主人公は、犯人検挙率ナンバー1の刑事と暴力団に所属する若頭の二人。警察と暴力団の繋がりは昔からよくある話であり、世の中に放たれている作品の中にもこういった関係を臭わせるものは多い。本作も肩書は対極に位置する二人だが繋がっているのには理由がある。それは彼らが、とある巨大組織に所属する男に復讐をするという事だ。

そして彼らが、現在の肩書を得たのもすべてはこの復讐のため。それが「二匹の龍」(ウロボロス)というわけである。復讐はストーリーとして大まかな動きを見せながら、エピソードと織り交ぜて進行する。数話で完結するので読みやすさは確かなモノ。読む時間が取れない人などは、こういう作品を読んでみるのもいいのではないだろうか。

絵柄のタッチもそこまでの癖も無く、万人に読まれやすい作品。タッグを組んで何かをするというストーリー作品が好きな人などはいかがだろうか。

186位 働きマン

働く女性にスポットを当てている作品。絵の質感が女性向けっぽくて抵抗があったのだけど、内容は面白いので読み続けた。忙しさがかなり伝わるので、何だかしんどい時に見るのは疲れるかなというのは、ニートな自分らしい感想だと我ながら思う。しかし、何でもだけど一生懸命になれる仕事があるのは良い事だ

どんなにキツイ事でも好きな事なら勝手に動くのが人間の本質だと考えているので、主人公である弘子は悩みながらも幸せな人生を送っていると思う。働くのが楽しいという感覚が羨ましい。自分は弘子の彼の視点で読んでいたからこういう感想になるのかなw

185位 グラゼニ

「年収1800万円」と聞いたら一般の人はビックリするはず。しかしこの漫画はプロ野球界の話。プロ野球が好きな人な ら「年俸は数千万である」などの話は当然のように受け入れていると思う。本作の主人公の年俸は、決して高額と言えずむしろ安い方の選手に該当しており、読んでいると悲壮感すら漂ってくる内容。

どちらかと言うとリアル思考の野球ファンに読んで貰いたい。特別スゴイ事がプレーの最中に起こるわけでも無く、大人の事情ネタが目につく。プロ野球界に存在する全ての人が、年俸だけで他者を見下したりする事はないと思うが確かに稼いでいる選手は堂々としていたりもするので、全く関係ないとも言い切れないと本作を読んでいて思った。

主人公がプロの世界において、常にギリギリの状態で投げている心情などもうかがい知れる場面があり見どころでもある。仕事として野球をやる以上「カネ」というのは切っても切れない存在にある。野球ファンなら知っておいて損は無い内容だ。

184位 フェアリーテイル

タイトルの意味は、主人公ナツの所属するギルドの名称で「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」を指している。ナツは火竜(サラマンダー)の異名を持つ滅竜魔導士であり、その能力を活かして爽快なる技を披露してくれる。ナツは問題児でもあるが、中心人物が暴走気味なのは見ている側としても楽しい。

自分がこの作品を読もうと思ったきっかけは、絵のタッチがどこかワンピースに似ていると思ったから。そういう意味ではワンピース好きの人には、この作品は見心地がいい。パクリなどとネット上では書かれている事もあるが、自分はあまり気にしないので違和感も無い。

壮大なストーリー作品であり、好きになる人は徹底的に読める。ファンタジーが好きな人や、長編を求めている人向け

183位 リアルアカウント

SNS全盛期の今だからこそ読み手にリアリティを持たせられる面白さがある。ジャンルはデスゲームに分類されている。作中に出てくるSNS「リアルアカウント」の世界に吸い込まれる事から物語りは幕を開ける

フォロワー0で即死亡」のキャッチフレーズの通り、フォロワーの存在が生命線というゲーム。しかし、「フォローしている相手が死ぬとフォロワーも即死亡」という理不尽なルールも・・。数多のフォロワーを抱えている人でさえ一気に0になりゆく中で、主人公はどうなっていくのかというストーリー。

これをツイッターやフェイスブックに置き変えて考えると、時代の流れに上手くマッチさせられている作品だなと感心した。自分にも命を掛けてまで繋がってくれるフォロワーの存在はあるのかを考えた。興味のある方は読んで見られるといいだろう。

182位 クロサギ

詐欺師を騙す詐欺師が主人公。詐欺師視点の描写や駆け引きに注目しながら読むと面白い。また漫画を通して詐欺の実態を知る事もでき被害の防止にも繋がるように思う。作品としての大きな話の流れはある物の、数話連続で一つのストーリーを組み立てているためお手軽に読む事が可能なのも魅力。

個人的には、当ブログで書いた事もある自分が引っかかった内職詐欺は注目した。これは七巻に登場するので気になる人は読んでみられると良いかもしれない。内職詐欺に関しては、もう少しこっぴどい目に遭わせて欲しいと思ってしまったが、自分を重ねたからだと思う。

詐欺という詐欺が網羅されており、漫画で学べる詐欺的な意味で読むのもありだろう。絵柄はそんなに癖も無い。純粋に内容を楽しめる作品だ。

181位 狂四郎2030

少年誌では才能を発揮し切れて無かったのだろうなと思う漫画家と言えばこの人。自分の才能をセーブせざるを得なかったと言わんばかりに、この作品では自由にすべてをぶちまけている。ジャングルの王者ターちゃんを読んだ時に爆笑していたが、大人向けにも同じ笑いを届けられる稀少な作者に拍手を送りたい。

男女別に隔離された世界の物語り。主人公はバーチャル○○○で性欲をコントロールしているのだけれど、そのバーチャルシステムが笑える。まあ、性的な欲求の話に注目しがちだけどちゃんとした愛とかの心理描写もかなり作中で取り入れられている。ジャンル的にはギャグだけど、絵も上手いしエッチなので良い。ちょっとグロい傾向も出ちゃうけど。

それにしてもこれだけ下ネタに走っているのに、こんな真面目な作品が完成するのだからすごいと感心させられるばかりだ。

180位 銀のニーナ

自分は親と子の物語りが好きだ。親子のあり方に対して色々と考える事が多いためだろうか。本作は親子ではないが、伯父である修太郎と姪である北欧系ハーフのニーナの物語り。直接の親子関係には無いが、生活を共にするためある種の親子や家族関係が出来ていると言える。総合的には子供である10歳のニーナとの生活を描いたほのぼの漫画。

子育てをした事が無いのでわからないが、自分に子供がいたら修太郎と同じ行動を取るかもしれない。ランドセル(約6万円)を気に入ったニーナを見て、値段を気にしながらも買ってあげてしまうシーンなど何となくわかる。健気に喜ぶ娘みたいな存在には男親なら参ってしまうのではないだろうか。まあ、自分はニートなので子供どころの話ではないが。

179位 らんま1/2

水を被ると女になる主人公らんまが中心となる作品。「水を被る」はこの漫画のキーワード。らんまを除くと、水を被ると動物などに変身するキャラもいる。有名な漫画なので説明不要かもしれない。この作品は、ラブコメでもありバトルもある。そして程良いギャグも含まれており世代に関係なく漫画好きなら楽しめる内容。

高橋留美子作品が好きなら押さえておくべき。自分は、「めぞん一刻」や「うる星やつら」よりも先にこの漫画を知った。世代的にはこの作品が高橋作品という感覚を持っている。今なお売れている漫画家として、ロングスパンで好調をキープできる先生が凄い。

178位 ステイゴールド

テニスの漫画と聞くと今では「テニプリ独占か!?」というくらいテニス漫画=テニプリとなっているが、このステイゴールドに関してはまた違った作風なので需要は必ずある。まあ、そこそこだけど・・。テニプリのような技ネタが嫌なら、こちらを読むと普通のテニスをしてくれるのでありがたいだろう。

ストーリーは、サウスポーの主人公が中心となる。彼は肘を痛めてテニスから離れざるを得なくなりサッカーをしていたが、高校進学をした事を境にテニスに戻ると言う話から始まる。男女のテニス部員同士がテニスコートの権利を争っているところから始まるのだけど、そういうところも微妙なリアリティが存在している

177位 浦安鉄筋家族

いきなりで申し訳ないが、本作は基本的に忙しい漫画が苦手な人には向かないドタバタ劇作品だ。そしてこの漫画は絵柄で一気に読者をふるいにかけるので、好きか嫌いかの2極化状態になっているのではないだろうか。登場キャラは少し気持ち悪く、ネタもちょっと品が無いと言うか・・。ざっくりというと下品である。

ここまで悪口のように言ってしまったが、そういうのが好きな人もいると言う事。ギャグラッシュの嵐で進むので、対象年齢層は低めになる。実在実物の人などをパロッて起用しているけれど、こういうのって怒られないのかと心配になる(笑) それを言いだしたら、他の作品もどうなっているのかと言う話になるが・・。

176位 ルサンチマン

リアルではモテない男性が、ゲームの世界にリアルを求めるという漫画。最初は抵抗を示す主人公だったけれど、なんだかんだでゲームをするために60万円もはたいてハイスペックなパソコンを買ってしまう。ありきたりな話っぽいが、それだけリアルな体験を求められるから買ったというのが本作の設定だ。

「アイアムアヒーロー」で作者に興味を持ち読む事になったが面白い。可愛い女の子を描くのも上手いが、本作のようなブサイクな男性を描くのもなかなかの才能だと思う。まあ・・イケメンだと感情移入どころの話では無くなるのでこれで正解だけど(笑)

175位 悪の教典

現代の教育現場には何かと問題が付き物だ。素行不良、モンペ、裏サイト、集団カンニング、教師による淫行。挙げればキリが無いが日頃のニュースで報じられる問題である。これらの内容が本作でも登場してストーリーは展開されて行くが、これらの問題を置いていくほど主人公である蓮実がヤバイ

というか、この学校の内部の人間がヤバイ。この作品は伏線を張りまくりながら進むので、どいつもこいつも何だか危ない奴だぞという雰囲気を漂わせている。大人数で物語が進行するため、誰がどう何をしでかすのかを追っていくだけで大変かもしれないが、不気味さや奇妙な空気感を楽しむ学園モノと思って頂ければよい。

174位 初恋心中

絵柄がいいなと思って読んでみたが当たり。未来を見出せない高校生男子が、飛び降りようとするのだけれど、偶然にも同じ学校にいる美人教師の飛び降り現場に遭遇してしまうところから始まる。その後、お互いに飛び降りるも下にあったクッション的な物の上に落ちて助かってしまう。そこから”死んだ者同士”と仮定した物語りが動き出す

“1年後に死ぬ”と決めてしまう二人。死を覚悟するというと違和感があるが、確かに後はその日まで目一杯好き勝手に生きるだけだと思う。しかしそれが出来ないのがリアルでもある。割り切れない想いや吹っ切れない想いを抱えて生きてこそ人間なのかなと。人はなぜ生きるのか?を考えながら読む事が出来る作品。

173位 エリアの騎士

サッカー漫画であるがストーリーは読ませるものがある。とある中学サッカー部に所属する主人公・逢沢 駆の役目はマネージャー。そして兄はサッカー部キャプテンでU-15日本代表に所属する逢沢 傑。この兄弟を中心に物語りの序盤は展開されていく。プレイヤーとしての自信を無くしている主人公・駆は兄へ憧れを抱いているという位置。

しかし、この兄弟には不幸が起こってしまう。兄である傑が弟の駆をかばうという形で事故に遭い亡くなってしまうという話。そして、この時の事故で重体に陥った駆へ移植された心臓は兄の物であった。この出来事が転機となり、駆はこれまでと変わって行く姿が描かれていく。

描写には迫力があり、サッカー漫画は殆ど読んでこなかった自分でもスラスラ読み進められる感じだった。ヒロインも可愛く、まずまずの仕上がりを見せていると思う。

172位 男三女四

タイトルの通りだが、男3名女4名の合計7名がメイン登場キャラとなる作品。一言でいえば「しょーもない」という下ネタでひたすら進んでいくギャグ漫画なのだけど、決して面白くないという意味にはならない秀逸さが見え隠れする。もちろんこういうネタは大好きなので推している漫画。

登場してくる彼ら高校生くらいが、一番この漫画の様な下ネタに好奇心旺盛になる時期でもあるのだろう。内容も過激になり過ぎないため微笑ましく読めてしまう。キャラもそれぞれに特徴を付けてあるため、女の娘キャラには萌え要素も期待して良い

良い意味で「ぶっ飛んでる」と言える青春コメディなので、特に下ネタなどに抵抗がなければ一読の価値は十分にある。

171位 砂の栄冠

ドラゴン桜をきっかけに、三田紀房作品は見ているがざっくり言うとハズレが無い。どれも一定の面白さを維持しながら読者を上手く魅了している。土台となるストーリーが、人間育成なのでそういった自己啓発的な物が好きな人は自分を含めてハマりやすいのかもしれない。ある意味では作者の手のひらで転がされているとも言える。

今作は、野球部員の主人公の元を訪れた老人から大金を受け取り、野球部の為に使って欲しいと頼まれる事から話は膨らむ。唐突な老人の申し出に断る主人公だが・・。こう書くと、少し黒い話のようだが、現実の世界でも強豪校はある程度の資金によって運営されている実情がある。漫画なので極端だが、寄付と見ればリアルそのもの。

高校野球が好きな人などには特にお薦め。

170位 喰う寝るふたり 住むふたり

男女カップルの日常を描いているのだけれど、この作品は少し珍しい角度から描いている。その珍しさと言うのは、男女の話をそれぞれ1エピソードに付き別々の視点で2パターン読むと言う物。普通の漫画だと、片方の視点や第三者という客観的視点のみになるがこの作品は違う。

相手の立場に立って物事を考えると言う事は、男女関係に限らず必要な事だが、こういった漫画から考えさせられるというのは斬新な感覚があった。ほのぼの系な日常カップル漫画という感じなので、カップルで回し読みするのも良いのではないか

169位 クレヨンしんちゃん

もうかれこれ長い間お茶の間の子供たちに人気している国民的アニメの原作。この作品はアニメや映画で大きく取り扱われているけれど、アニメはアニメ。原作には原作の良さがある。

自分の好きなキャラはみさえ。こんな母親だったら面白いだろうという期待を込めて見てしまう。怒る時はめっちゃ怖いけど、本当はめちゃくちゃ子供を大事に思っている母親だ。原作の内容は一部だが大人向け。そういうのも込みで良作だと思う。

168位 新テニスの王子様

テニスの王子様の続編にあたる作品でジャンプスクエアで連載中。連載開始当時は完全にテニプリ熱が冷めきっていたので全く読むつもりが無かった。しかし、2014年にテニス男子プロの錦織選手の大快進撃によって再びテニスに心が動いたのをきっかけに読んでみたところ面白かったのでランクイン。

もう序盤からテニプリっぽい。一巻の最初の部分だけど、軽く人間のやる事を超越したシーンから始まる。ギャグテニスというカテゴリーをネットで知ってからは、もうそういう目でしかこの作品を見れていないので違和感はなかったが。

今に始まった事ではないけれど、テニプリキャラによる「人間離れ」は今作でも健在。申し分ないテニプリの世界観を楽しめる事請け合いだ。

167位 ウシハル

ニコニコ動画で言うならば、作者が病気シリーズ作品。中学生の主人公の元にやってきた仔牛は、主人公にだけはセクシーな女性に見えてしまう。いわゆる牛の擬人化と言えば良いだろうか。エロ漫画では無いにせよ、色気のある描写を使っておりそれなりの雰囲気は匂わせるため男性の方が読んでいて楽しいかと思われる。

女性に見える以上、「牛の乳を搾って来い」と父親に言われても手が出せない主人公。変わりに父ちゃんが搾るというシーンがあるがこれは発想の勝利と言える。牧場というステージを思春期の中学生男子が見たらこう映る!といった趣旨と捉えて読むのがいいかもしれない。

ジャンル的にはどういう層が好むのか判断ができないが、自分は嫌いでは無かった作品なので紹介する事に決めた。

166位 魔法陣グルグル

ギャグのレベルは非常に高い。当時からこの漫画の持つポテンシャルの高さは感じていた。ただ絵柄だけが受け付けられなくて、総評するとマイナスポイントを付けてしまいがちな自分がいた。今にして思えば子供の頃に抱いていた、絵の上手い下手の基準は何だったのか。大人になって見てみると、味わい深い絵柄として映っている。

個人的にはキタキタ親父が大好きだった。もちろん他にもいるけれど、キタキタ親父の存在そのものがギャグであり鉄板で笑えた。ギップルの「くっさー」なども忘れられない面白さがある。衛藤先生のキャラに対する愛情を感じる。

165位 少年Y

名言になるほど売れている漫画ではないが、作中に出てくるワビコの台詞は頭に残る。「チョチョイのチョイス」と聞くと思いだす方もいるのではないだろうか。漫画においてお約束の台詞は乱発すれば不要で邪魔な存在になる事もある。しかし適度に扱う事が出来れば、作品レベルを底上げし面白くするためのスパイスにもなるため使い方が大事となる。

ちなみに本作は上出来な使い方ではないだろうか。ストーリーは冒頭から激しいデスゲームで幕を開ける。助けたい”命”の選択の場面で主人公は葛藤するがワビコは、容赦なく様々な言葉を浴びせてくる。読みながらも自分なら何を基準に人を助けるのかを考えた。

しかし正解とは、個人的な主観から生み出される物でもあるため、何を持って正解かはわからないとも言える。この漫画は少し哲学的な要素も入れてきている。色々と考えさせられる作品だ。

164位 スーパーの野菜売り場でパートやってます。

昔スーパーの青果コーナーでアルバイトをしていた事がある。しかし上手く馴染めずミスを連発し、辞めさせられるところまで追い込まれた。そんな自分なので、当然スーパーという業種に良いイメージを持てない。しかしこの漫画を見かけた時に、自分だけが特殊な環境で働いていたのかもしれないとも思って手に取る事にした。

内容は、まさに働いていたような野菜売り場だった。そして自分の働いた職場も、他所の職場もみな同じなのだとわかった。ただ、少しバイト当時とは違う感想を持っている。皆、仕事に対して必至なのだなと。ノルマや売上に必至になっている内に、人同士のイザコザが生まれていくのだと変な納得をした。

自分の過去と重ねながら読んだが、スーパーの裏話として知っておくなら読んでみるのも良いのではないか。絵柄がほのぼのしているので伝わりにくいかもしれないが、現場は漫画よりもっと殺伐としている・・。あまり漫画の感想を書かずに、怨念めいたレビューになったがよろしければ参考にして欲しい。(ならないかw)

163位 世紀末リーダー伝たけし

主人公であるたけしはもちろんの事、取り巻きのキャラクターが非常に濃い。子供受けするネタだったし、連載当時は笑って読めていた。かなり好きだったので、限定上映されたアニメも応募者全員サービス企画で貰ったくらいだ。

最初はギャグをメインに組み立てられていたのだけど、だんだんとバトルモノへと変化していった。あれよ、あれよという間だったが違和感も無かったし、ドラゴンボールを意識したようなシーンも好きだったのでまあ良いかと受け入れていた。

作者サイドの問題で、いきなりの掲載中止の知らせを見た時は驚いた。体調不良や打ち切り以外で連載が終わるという経験はこの漫画が初だったと思う。漫画は文句なしに面白く読んでいたので、ちょっとしたビックリ体験としても記憶に残っている

162位 王様達のヴァイキング

複雑な言葉も出るのでまったくやってる事がわからないのだけど、扱われているテーマは「ハッキング」と呼ばれるネット上での不法侵入行為が題材。パソコンに詳しい人なら理解しやすいのだと思う。もちろん知識の浅い自分でも楽しめたので、そこまで複雑さを理解する必要が無いのも確か。

主人公がコンビニのバイトをクビになるというところから始まるのだけど、何だか自分と同じようなミスっぷりに思わず主人公に対して入り込んでしまった。まあ、そういうミスをするけれど、ハッキングなどができるという天才的な能力が備わっているので自分とは全く違うのだけれど。

「ハッカー」と「クラッカー」の違いの説明などから始まっているので、解説の入れ方も自然であり読みやすい。絵柄も見やすく安定感は感じられる。

161位 ナースあおい

主人公は看護師のあおい。医療系の漫画だと、”ブラックジャックによろしく”などが好きな人向けの作品となっている。医療現場の黒い部分がやけにリアル。そういった裏の部分とあおいは戦いながら懸命に医療スタッフとしての職を全うしようとする作品。あおいの奮闘ぶりが頼もしく、こういった看護師であれば患者も元気が出そう

あおいは以前は救命救急にいた。しかし、そこで”やってはいけない事”をしてしまったために系列である本作の病院にやってきているという話から物語りは広がっていく。こういった題材の作品は個人的な趣味なのか好きだ。やはり現実味が無いと読んでいてあまりしっくりこない。ただ院内でセクハラが起こっているが、そこは現実離れしていると思う。

リアリティのある医療モノを読みたい人にはお薦めできる。あおいも可愛く癒し系。

160位 あずまんが大王

「この漫画・・かなりゆるいな(笑)」というのが初見の感想だった。4コマ漫画として有名であるが、全体的に中身はそこまで突出した感じも無い。しかし、そのゆるさは非常に武器となっていて、クスッと笑える部分が作中によく出てくる。これがツボになれば読み続けてしまう事になるだろう。

絵的にもう少しキャラの区別が付いた方が良いのではないかと思う面もあるが、ネタで喜ばせる作品なので求め過ぎかとも思っている。何とも言えないネタの内容だが、野球で例えるならストライクゾーンど真ん中と、コースギリギリの中間ぐらいを狙っているボールのような笑いが多い。つまりは説明が難しい笑いという事である。

159位 ミスターフルスイング

良くも悪くも漫画の野球だなと言う感想。ちょうど連載が開始された頃に「ミスターフルスイング」と呼ばれていた”中村紀洋”をモチーフに描かれている。今でこそ揉め事の多いイメージのノリさんだが、あの頃は素晴らしい魅力ある選手だったのが懐かしい。

肝心なストーリーは、野球部のマネージャーに恋をした主人公が野球部に入部して様々なライバルと戦っていくと言う王道路線。人間離れしたキャラの登場はどこかテニプリを彷彿させるものがある。野球と言うよりも、ギャグやパロディに注目して読む方が面白いかと

158位 おぼっちゃまくん

今の時代、この内容はテレビで放送できるのだろうか?小林よしのりの会心作である本作は、自分の少年時代の思い出の一部でもある。コロコロコミックを読んでいなかったので、アニメでこの作品を見ていた。しかし、アニメが面白くなり結果的に単行本を本屋に購入しに行くようになる。「ともだち○○」とか言ってたなぁ・・(笑)

ギャグ漫画なので、ネタがいたるところに転がっているが、基本的には品が無いというのが本作の面白いところ。「おぼっちゃま」という肩書だけで、発する言葉は本当に下品で子供にウケの良さそうな話ばかり。「親から子供には見せたくない」と言われるだけのクオリティはあり、それだけインパクトを残した作品だ。

作者の小林よしのり氏は今では漫画の話よりも、政治的な話題やニュースで見かけるようになった。今の時代の人は、漫画家のイメージが少ないかも。

157位 俺はまだ本気出してないだけ

タイトルだけ見るとこの作品からオーラを感じない。しかし読んでいる内に非常によくできた漫画だと言う事を思い知らされることになる。一巻の立ち上がりだけでは、まずラストを想定できない。むしろ道中はダメっぷりにばかり目が行く。もちろんそういう趣旨なのは冒頭から想定内ではあるのだが。内容は分かる人が読めばなかなかリアルを感じる。

絵柄は分かりやすいくらい一般レベルというと失礼かもしれないが、読み手に対して負担が少ないように感じる。漫画ってこうだよね的な作風が良い具合に完成されており読者に優しい。主人公のようなダメ人間と言われる存在は、自分にとってはシンパシーを感じる存在なのですんなり入り込めた。底辺感の充実ぶりは異常なので、ぜひ一読されると良い。

156位 怨み屋本舗リベンジ

「こんな事をする奴が世の中にはいるのか!」と読んでいて他人に対して疑心暗鬼になりそうになる漫画。それくらい酷い事をする人が登場する。もちろんフィクションであるが悪い奴らが登場しまくり。そういった連中に復讐をする怨み屋のメンバーを主軸として展開されるストーリーは必見。

復讐なので、かなり酷こい目に合わせに行くのだけど、加害者サイドが何しろエゲツナイので読んでいてスッキリする部分がある。漫画だからこそ描かれる悪人の所業であるが、リアルでやってたら普通に犯罪として警察が動くレベルの事が淡々と行われている。

読んでいて良い気がしなくても、また読みたくなるのは軽い中毒的なモノをこの漫画から感じ取っているせいだと思う。絵柄など特別に嫌などの理由が無ければ、とりあえず読んでみるだけ読んでみて欲しい。

155位 僕だけがいない街

漫画賞を取る事でスポットを浴びたのか、少なくとも自分は賞を取った事を聞いてこの作品を知る事になった。何にでも言える事だが、何も知らないまま読むのと、賞を取った作品と知らされて読むのでは漫画に対する期待値が変わる。「名に恥じない」という言葉は、本作にも当てはまるが堂々の受賞作だった

タイムスリップなどをして、時間軸を戻す事が出来る特殊能力を主人公は持っている。SFチックだけど、サスペンス作品として自分は読んでいる。ありがちなストーリーでもあるが、読んでいると意外と次が気になる仕掛けが施されており、ミステリー系が好きな人にはまずお薦めできる仕上がりとなっている。

絵柄には賛否があると思うけれど、可も無く不可も無くというところ。独特な感じはするけれど、ストーリーとの相性は良いと思うので俗に言うジャケ買いしてもハズレは無いと思う。

154位 臨死!! 江古田ちゃん

家にいる時は全裸です」という人を、テレビなどでたまに見かけるが江古田ちゃんもその一人。4コマ漫画なのだけど、得体の知れぬ壮大な世界を抱かせるような読みごたえを感じた。ちょっぴり下世話かなと思える内容だけど、こういうのは好きな方なのですんなり受け入れた。

平凡な日常の中で”誰もが”と言う話では無いが、一部の人の間で起こる「あるある」を描いている。自分の世界には無い事ではあるけれど、読んでいると「あるあ・・ありそう!」と思いながらページを進め続けた。

絵柄レベルは少しだけアップしてくれるとありがたいが、この絵だからこそ魅力が出ている事も事実。絵を評価する感覚にも個人差はあるので言及はせず、それも含めて推薦しておこう。

153位 プリティフェイス

ストーリーは空手で無敵の主人公が、全身火傷をするほどの大事故に巻き込まれてしまう話から始まる。しかし、整形手術により何とか回復するも、見た目は可愛い女の娘としての復活となる。男から女に性転換してしまった為に、当然だが周りとの付き合い方にも変化が訪れるという話。

しかしこの話には問題があって、整形した後の顔が主人公の好きな女の娘の姉であったこと。姉は、事情により家族の元からいなくなっていたこともありバレはしないが、そこも含めても漫画らしい面白い設定だった。

自分は男である自分が、ある日突然に女になったらという何かのビデオのような妄想をしながら読んでいた。要所では感動してしまう部分もあるため思い出に残っている作品。

152位 ヤンキー君とメガネちゃん

メガネ=優等生の概念はどこから来ているのだろう。そもそもメガネ=賢い、勉強が出来るみたいなイメージは何の根拠も無い話だとこの作品を見て思わされた。メガネ女子だからと言って勉強が出来るとも限らないし、”メガネをとると素顔が実は可愛い系”とも限らない。この作品の娘は素顔も可愛いが。

まずキャラクター設定をしっかりと組み込んでいると感じた。登場キャラに魅力をしっかりと持たせている。作風はギャグを中心にしているが、ちょっぴり良い話が含まれていたりとバランスよく読ませる作品となっている。メガネっ子好きなら黙って読んでみると良い

151位 大東京トイボックス

ゲームを製作する仕事に携わる人にスポットを当てた作品。ゲーム制作の表と裏を見る事が出来る。ただ、自分には前作の「東京トイボックス」との比較が出来ない。なぜなら自分が本書を読むきっかけとなったのは、何となく古本屋の立ち読みで手に取っただけだったからである。

ゲーム制作の舞台を漫画にするだけあって、やはりポイントとなるのは「どう面白くしていくか」なのだけど、人間同士の心理描写などのやり取りやライバルとの競争、クリエイターの苦悩などにも注目できる。こういったゲーム制作の現場を漫画化させる事で、ゲームを実際に作りたくなる人が増える事には期待したい。

ゲーム業界は近年かなり苦戦を強いられていると思う。子供にウケるゲームは売れても、大人がハマり込めるゲームが少ない。もう作りきった感はあるかもしれないが、そういった壁を超えるゲームの登場に期待を込めている。漫画をきっかけにクリエーターを目指す子供よ出てこい。

150位 氷菓

原作は小説なので読んでいない。アニメも知らない。だけど古典部シリーズというのは聞いた事がある程度。無知でもこの漫画だけで十分に楽しめた。古本屋で何気なく商品を見ていた際に、千反田えるの可愛らしさに惹かれて手に取って読んでみたのがきっかけだ。

ストーリーは、なるべく無駄な事はしたくない「省エネ思考」の折木が古典部に入部した事から展開していく。トラブルメーカー千反田えると古典部メンバーに振り回されながらも、身の回りで起こった謎を紐解いていく折木の思考は天才か。

ただ謎を解くと言っても、金田一少年やコナンといった類では無い。日常の範囲内で起こりそうな事を上手い具合に謎として作り出している。それでも非日常的な、無理やりな部分はあるのでそこは漫画らしいとも言える。推理系というより探偵漫画と言う方がしっくりくる。

149位 カウンタック

梅沢春人作品といえば、ボーイを代表とした不良喧嘩モノが有名。喧嘩バトルにおける世界観は卓越した物があり、非常に好きな漫画家だった。ボーイ終了後も「梅沢春人」ブランドには期待し続けたが中々ヒット作が出なかったのでファンとしても困っていた

それが今作のカウンタックは累計400万部を越えるヒット作となる。これまでの人同士のバトルから、スポーツカーでの激熱カーチェイスバトル漫画へシフトした。正直なところ、人間の喧嘩マンガを期待していたので少しがっくりして読み始めた感はあったが、すぐにそんな思いは吹き飛ぶ結果となった

梅沢作品らしさ溢れる主人公である空山に、ある日ランボルギーニ・カウンタックを手に入れるチャンスが舞い込む事から始まる。このカウンタックに乗って、続々と登場するライバルとの命をかけたレースバトルが非常にスリリング。リアルではありえないような展開も存在するが、それも含めて梅沢作品の良さだ。

148位 スマグラー

闇金ウシジマくんの作者である真鍋昌平のデビュー作。ウシジマくんの様な、裏社会モノが好きな人なら絶対に読んでおくべき漫画。真鍋作品の魅力でもある、ヤバイ世界に足を突っ込んじゃった感は当時から健在。読んでいる人間までをもアウトロー世界に引きこんでいるように思わせる秀逸さが素晴らしい。

大まかなストーリーは、借金を作ってしまった主人公が「死体の運送」をやるという話。命を賭けて危険なレールを進む緊迫感は十分に伝わってくる。相変わらず不幸な人は出てきてしまうが、それもこの作者だからこそ許される話と言える。生々しい感じや独特の絵柄に癖はあるが、オススメできるアウトロー作品。

147位 昭和の中坊

絶対この頃(昭和)の中学生は楽しかったのだろうなと読んでいて思った。今やネットにより見れない物は存在しなくなった現代っ子と、作品の舞台である昭和の子供はどちらが豊かだろうかと考える。今の時代の方が色んな事をすぐに知る事は出来る。しかし果たしてそれが良くなっているかは別物の話だ。

登場する中学生男子が、必至の思いで手に入れる大人の本や写真、夜中にちらっと映るかもしれないお姉さんの裸をテレビの前で待ち続ける姿は涙ぐましい。自分は平成の時代で中学を過ごしたが、それでも情報が少なくネットなどが無いと言う意味では、状況的にはこの漫画の少年たちと殆ど変らない生活を送っていたので共感した

ところどころ意味が分からない当時の人たちのための「あるある」が盛り込まれているが、自分はそれも雰囲気で楽しめた。昭和の中にしか無かった懐かしさを楽しみたい方向け。特に男性は一読の価値があると伝えておきたい。絵もどこか昭和風な読みやすさを感じる。

146位 徒然チルドレン

4コマ漫画だけど、次に繋がって行くので完全4コマでも無い。しかし繋がっていても面倒な感じもせずスラスラ読み進められる。読んでいる自分が少し恥ずかしくなるくらいのネタも多い。作者のサイトを読んでみたところ案の定コメントに「描いてて恥ずかしくなる」と掲載されてあった(笑)

内容としてはラブコメのジャンルに分類される。爆笑までは行かないまでも、ある一定の面白さはキープし続けるので存分にニヤニヤできる作品。色んなキャラが登場してきているが、個々の出番は普通の漫画より相対的に少なく感じる。

しかし個々のオーラがハンパないため、一度の登場でも好きになってしまうキャラが出てくる事だろう。そこがこの漫画の凄さでもある。ウェブサイトでも閲覧できるため、試しにネット上で読んで面白ければ買うと言う流れがベストだ。

145位 土竜の唄外伝 狂蝶の舞~パピヨンダンス~

「土竜の唄」に登場している人気キャラでパピヨンこと「日浦匡也」の若かりし頃を描いた作品。外伝扱いされているけれど、本編顔負けの面白さがある。土竜の唄にハマった人でかつ日浦匡也ファンなら読んでいるとは思うが、土竜の唄ファンにも当然のオススメ作

一般的に、本編から逸れた作品は少し熱が冷めた感じで読んでしまいがちだがコレは違った。パピヨンの華麗な戦闘は圧巻で、昔からクレイジーな存在だという事をファンに十分に伝えてくれている。土竜の唄の読者なら押さえておいて損はしない作品。

144位 あっくんとカノジョ

作品の設定さえ知ってしまえば基本1ページ漫画なのでいつでも読めるお手軽さが魅力。しかし1ページと言えど侮るなかれ。ツンデレな彼氏「あっくん」が痛快なキャラで笑わせてくれる。硬派な不良かと思えば、かなりのストーカー気質溢れるちょっと危ない男なのだ。彼女の事が好きすぎて、彼女のプライベートの探索ぶりがかなり危険。

しかし、彼女の前になると級に態度が変わり興味が無いかのように振る舞う。彼女はそういうあっくんを完全に把握しているので、手慣れた様子で飼っているようにも見える(笑)見た目は「彼女があっくん好き好き」の展開なんだけど、本当は「あっくんが彼女が好き好きで死にそう」という話

こういう感覚は、10代独特の時期にしか無い感覚なんだろうなと、おっさんになった自分を認識しつつも読んでしまった。好みは分かれるけど、学生のラブコメっぽいのが好きな方に薦めてみたい

143位 ピューと吹く!ジャガー

ジャンプの終わりの方で定位置に君臨した名作。うすた作品らしいテイストが存分に練り込まれたギャグ漫画。この漫画に関しては、勢いで読んでしまうくらいでないと着いていけない。何しろ意味不明なギャグが多すぎる

意味不明と言ってもつまらないのではない。追いつけないという言い方が正しいだろうか。もうワケワカラナイという感じだ。「ふえ科」が舞台なのだけど、ここで「ふえ科って何だ?」と考えてはいけない。「ふえ科を感じろ!」というニュアンスの漫画。ピヨヒコだけツッコミで忙しいが、読者もツッコミながら読むべし

面白く読むコツは、爆笑ネタは全力で読んでツマンネと思う時は飛ばすくらいの感覚が大切。うすた作品のギャグには、こういった落差が非常に激しい部分があるのもポイントの一つとなる。

142位 絶品! らーめん娘

当ブログ内でもラーメンに関するレポートを書くなど、自分はラーメン好きという自負がある。そんな自分の目の前に飛び込んできたのがこの作品。古本屋の片隅に置かれてあったのが目立った。タイトルの下に可愛い女の子が描かれているので、「流行の萌え+ラーメングルメ」を中心に描かれているのだろうと手に取った。

それがどうしてこんな事になってしまったのかと言わざるを得ない展開に。期待していた内容は裏切られ(良い意味で)、思いもよらぬ展開がそこにあった。すっかり惹きこまれてしまい、気がつけばラーメンの替え玉を求めるようにページを勢いよくめくる自分がいた。理由はストーリーにある。

中身は、ラーメンそっちのけで巻き起こる単純なエロコメディ漫画。ギャグ要素満載で「ラーメンはどこに行った!?」と思ってしまう内容のオンパレード。客である主人公も、予想外のサービスを受けるなど馬鹿っぽい進行に発展する。グルメ物と勘違いして購入した人もいると思われるトラップコミックだ。

141位 SIDOOH 士道

なかなかこの絵のタッチは渋さを感じさせる。侍の時代背景にマッチした雰囲気は独特のポテンシャルを見せつけ読者に訴えかけるモノがある。主人公は二人の兄弟。流行病によって親を失った事から、強くなって生き抜いていこうと剣を取る。刀という武器は様々な人気漫画で登場するが、やはり剣客専門の作品ならではの輝きを見せてくれる。

最初は人を斬った事のない子供が刀を持つところから始まるため、斬るにあたっての葛藤や心理描写も表現される。この漫画の良いところはそういった気持ちの面も上手く読者に伝えられていると言うところだろう。

時代モノでなおかつ刀を扱っているため、ツボに入る人にはすぐ気に入られると思う。本格派のストーリーでテンポも良いのでワクワクしながら読み進められるだろう

140位 サンドランド

鳥山明の作品から「ドラゴンボール」を除けば何が残るか考えてみて欲しい。無数の作品を鳥山先生は世に出されているけれど、インパクトに欠ける作品が多いかなと個人的に思っている。もちろんドラゴンボールというモンスターコミックを生みだした事が凄すぎるのだけど。先入観が常に付きまとう中でのリリースは大変だ。

それでも面白いと思ったのはこの「サンドランド」だった。世界観も殺伐としている感じで引きこまれる。お約束だが弱肉強食な空気をぶち壊す展開も好きだ。水を求めて繰り広げられるストーリーは必見。「これこそ鳥山ワールド!素晴らしい!」と感じる作品。雰囲気がドラゴンボールに似ている部分もあるため、意識の中でワクワクしていた事もあながち否定できない面もあった。

139位 坂本ですが?

スタイリッシュギャグの追求作品。まあスタイリッシュの言葉の意味も雰囲気で伝えているだけなので間違っているかもしれないけれど(笑)この絵柄でこのギャグは今まで無かったんじゃないかな。というか、ギャグ漫画の絵では無いところが面白い。坂本はすごく良い人で、ふざけてる事をしているようで実はそんなに的外れな事はしていない。

あと、一巻だけでは微妙だったのも確か。二巻になればまた違った坂本が見れるし、あまり時間をかけて読まなければいけない内容でもないしでハイペースで読む事も可能ではないだろうか。パターンはあるのだけれど、とにかく最後はカッコいいんだな坂本。ワルと戦う時なんかも面白かった。

138位 コドモのコドモ

「金八先生の杉田かおる」や「14才の母」で世間に波紋を投げかけた未成年の妊娠問題。これらはどちらも中学生での妊娠がテーマとなっているが、本作は小学生による妊娠というショッキングな内容。最初に読んだ時は、あまりにも現実世界と離れ過ぎていたので興味本位でページをめくってさらりと読む感覚だった。

絵柄の雰囲気は少し雑に感じるので、好みで言うと自分にはあまり合わない。それでも読み進めたのは、漫画として作品として読者に飽きさせなかったというのが大きいだろう。作中では学校での性教育論に関する話も出てくるけれど、自分は新しい時代には、それに見合う教育の風を取り入れる必要があるのではないかという感想を持った。

137位 神奈川磯南風天組

基本的に登場しているキャラは好きなタイプでは無かった。無茶苦茶というか、やんちゃというか自分の学生時代ならあまり関わりを持ちたくないような・・。そんなキャラ二人が中心となって物語りを展開していく。といっても主人公はちゃんと別にいるのだけど。暴れが目立つ二人のインパクトの方が強い

二人がとにかく好き勝手に暴れるので、一般的にはDQNカテゴリーに彼らは入れられると思う。でもなぜか読んでいて面白かったと思うのは、仲間を大事にしているところ。ちゃんと助けるところは助けると言う感じで、暴走している矛先は仲間で無く別の場所みたいな。筋を通すと言えばいいのだろうか。

明稜帝 梧桐勢十郎なんかもキャラが重なるので、作者の好みかとは思うがこういう無茶苦茶な青春も送りたかったと言う自分の願望もある。自分も大小なり周りの言う事を聞かず、無茶苦茶やりたかった。全二巻なので読もうと思えばすぐ読了できるのもポイント。

136位 デトロイト・メタル・シティ

クラウザーさんの存在感が圧倒的過ぎる。そして笑わせてくれる。ストーリーは、本当はポップな音楽のやりたい主人公根岸が、ワケあってデスメタルのボーカル(クラウザー)をやっているという話から始まる。歌詞などは非常に下品なモノも含まれており、文字にする事はできないレベルの内容。

とは言ってもレビューなので書かないと始まらないので少しだけ書くと、「女を○○してやる!」「ぶっ○○○!」などと女性経験が無くとも堂々と舞台で歌っているのが面白い。ポップ系に憧れる根岸がやっている時点で笑えてしまう。一巻の全てを読まなくても面白さはわかるので、試しに読まれる事をお薦めする。

よくテレビで「収録中と楽屋の温度差が違う」と言われるタレントの話などを聞くが、根岸もそんな感じでオンオフのスイッチがあるのだろう。デーモン閣下などどうしているのだろうかと思いながら読んでしまう部分もある。

135位 彼女とキスする50の方法

いいんじゃないかな。物語りのゴールは明確であり、初キスという甘酸っぱさを表現していく中で上手く描いている。様々な女の子が登場するが、男の子たちが如何にキスに辿りつきたいかは男子諸君なら気持ちがわかるのではないだろうか。そんな男子を他所目に簡単にはキスをさせてくれない女の子が可愛い。

一話完結のオムニバス形式で読みやすいのも好印象。「キスをする」というオチを読者は先に知っているわけだが、それでもどうなるのかが知りたくなるように読み込ませる描き方が素晴らしい

134位 どげせん

土下座に次ぐ土下座で次々とストーリーを展開させていく。土下座こそ日本文化における最大の謝罪行為であり、「土下座を越える謝罪姿勢は無いのか?」と思わせてくれるマンガ。土下座をした事がある人で無いと、この土下座の深さは分からないかと思う。

ちなみに自分は、中学の時に友人とのガチ勝負のテレビゲームで負けて泣きの土下座をしているが、思っていた以上に屈辱感を味わったのを覚えている。後にも先にも土下座はあの時だけという思い出がこのマンガを読む事で呼び起こされる。

この漫画は、土下座が前面に出過ぎて、マンネリがちになりそうなところもあったりするが、今度はセリフ回しでカバーしていたりするので上手い

133位 僕のヒーローアカデミア

“個性”と呼ばれる超常能力を持った人間が、その力を活かして悪を取り締まりヒーローになるというストーリー。主人公もヒーローに憧れるが、不運にも個性を持たぬまま生まれてしまったというところから物語は展開されていく。

ヒーローになりたいと願う主人公の姿は、少年ジャンプの王道を突っ走っている。バトル漫画としても迫真の展開に上手く進行させており、読んでいて爽快感も生んでいる。漫画としては王道路線ゆえに、ありがちと見られてしまえばそれまでだが伝わってくるモノからは斬新さを覚えた。

子供の頃は皆ヒーローに憧れたがそういった想いを具現化させる事に成功している漫画と言えるだろう。もちろんまだまだ巻数も少ないので今後がどうなるか分からないが期待も込めてランクインさせたい。

132位 ふうらい姉妹

何とも言えないシュール過ぎる笑いをエンドレスでぶっこんでくる4コマ漫画。読んでいて思ったのは、「よくネタが尽きないモノだな」と感心させられた事。絵柄も素晴らしく、どこか古き良き時代の感性を持たれた作者のように思う。

独特のセンスから何となくではあるものの、作者の伝えたい笑いは理解出来る。そして醍醐味であるシュールネタもこの漫画らしさを知れば知るほど想像できるようなる。しかし、作れと言われたらどれだけ時間があっても足りない感じ。このセンスは誰にも真似できない

登場する二人の姉妹は非常に可愛い。上品な貴族のような姉妹であるが、中身は近所のガキンチョとレベルが変わらない。もしかしたらガキンチョよりも・・。そんな風に思わせてくれる姉妹に対してエールを送りたくなる作品だった。シュール過ぎるので、読み手は選ぶかもしれないとだけ伝えておこう。

131位 武装錬金

「るろうに剣心」が大ヒットし過ぎて、さすがに余力は無いだろうと思っていた。しかしこの漫画を読んで「和月先生・・まだまだやるやないか・・」と声をもらしそうになった。最初は「るろ剣に敵わない」というフィルターを張って読んでいたが次第に考えも変わる。

キャラを引きたてるのが上手い。主人公のカズキはもちろんのこと、パピヨンなんかもかなりメジャーな位置にまで上り詰めたのでは?それくらい印象に残りやすいキャラを出せているのは素晴らしい。

とにかく多種多様な武器が登場するのだけど、個々のキャラ立ちと掛け合わせて良質な漫画になっている。絵柄も良いので読みやすかった。

130位 キャプテン翼

「漫画史上における最強タッグは?」と聞かれたら迷わず答えられる。それは本作の主人公である”大空翼”と“岬太郎”のゴールデンコンビだ。チームプレーを象徴するサッカーにおいて、仲間の存在はとても重要。もちろん岬くんだけが、翼の仲間ではない。圧倒的なインパクトを持つライバルの存在も翼をどんどん成長させるある種の仲間だ。

日向や若島津、若林など名ライバルを生みだしたサッカー漫画なのはご存じの通り。この作品に影響を受けてプロの世界に行った選手も多い。広い目で見れば、海外の有名サッカー選手もこの漫画に影響を受けていたりする。漫画界のみならず、サッカー界にも影響を与えているのは凄いとしか言いようが無い。

129位 健康で文化的な最低限度の生活

2ちゃんねるを中心にネット上では「ナマポ」と呼ばれている「生活保護」にスポットを当てた漫画。新卒公務員の女性が主人公。社会福祉の世界に入り込み様々な問題と向き合っていく奮闘ドラマ型の作品。ケースワーカーと呼ばれる位置での仕事をメインに描いている。

リアルな現場の声を元に描かれていると話題になっていたので読んでみたら面白かった。これと言って、とんでもない展開に発展する事はないけれど、逆にそれがリアル感を表現しているのだろう。作中では、実際に起こっているのだろうなと予感させる内容も多々あった。

どこまで本当かはわからないが「リアリティのあるストーリー」を感じ取れる。自分は元介護職だったので、なんとなく社会福祉の現場のイメージは掴む事が出来る。生活保護の現場も、この作品のようにあらゆる問題が飛び交っているのだろうという感想を持った。

128位 珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-

少年ジャンプの黄金期の中で異彩を放ち続けたのがこの作品。ドラゴンボールが連載されている時期と重なっているのも影響して、ドラゴンボールをかなりパロディとして題材にしていたりする。もちろんパロディも面白いのでゲラゲラ笑っていた。絵柄が雑で、内容は下品。まさに小学生がウケるネタだらけという作品である。

本当に雑と下品のオンパレードなので、具体的な内容が頭に入って来ない。頭に入らないけれど、絵そのもので笑わせてくるので「ストーリーなんて関係ないや」となってしまう。今の時代の子供にも通用するのかわからないけれど、また少年ジャンプで連載を試して欲しいなと思ったりする作品。

ババアネタという画太郎作品を象徴するネタがあるのだけど、この頃からかなり面白かった。下品なのが大丈夫な方は読んでみると良い。

127位 自殺島

自殺志願者を離れ小島に送ってしまういわゆる島流し状態にするところからストーリーは始まる。島は死にたいけれど、死ねなかった人たちの集まり場になるのでカオス状態にもなる。この島では、警察や法律などが無く人としてのモラルのみで生活する事となる。生きる選択も死ぬ選択も自由な中で、人はどんな行動を取るかに注目が集まる。

読んでいて思ったのは、「もうどうなってもいいや」状態の人と「やっぱり生きていたい」という人が同時に生存する怖さを感じた事。どうでもいい人には法など無く、時には人に襲いかかるし危険極まりない。この島に来て生きたいと願っても、こういったある種の無敵状態の人に狙われるとどうなるかわからない展開がスリリング

そして、もし自分が島に流される事があればきっと後者になるだろうと考えた。ギリギリのところで生きてみようかなと思ってしまう人たちの心情が理解でき、同じ「どうなってもいいや」でも「ここまで来たらどうなってもいいや」と開き直る感じがしないでもない。まあ、実際にこの漫画のような状況にならないとわからないが・・。

126位 かくかくしかじか

自分はスパルタ教育を9割否定している。それ、暴力と体罰でしょみたいな。なぜこんな事を書いているかと言うと、本作にはスパルタな先生が出てくるからだ。このスパルタ先生こそ東村アキコ先生の原点となった師匠。本作は東村アキコ自伝エッセイ漫画となっている。今や時の人となった漫画家なので知っている人も多いだろう。

東村先生のスパルタ師匠は脚色無しに描かれており、先生自身が漫画家として避けて通れない出来事であったとも語る。そして本作の内容はスパルタ否定派の自分が肯定できる1割に入るエピソードに該当した。そして2015年は見事に本作で漫画大賞も受賞されている

若き日の東村先生はかなり適当な感じで描かれているのだけれど、さすがにそれでトントン拍子にプロの道へ進んだわけでも無い。そしてすべての苦労はここに詰まっているのだなという感想を持った。我流で天狗になっていた東村先生の鼻を折った師匠がいてこその今がある。テンパリスト作者の師匠と言うだけでも興味を持てる作品。

125位 ハイキュー!!

ほとばしる躍動感、思わず鳥肌の立つアタックが印象的なバレーボール漫画。画力は発展途上だが、キメるところはきっちりと描写されている。読者をあっという間に作中に惹きこむパワーが最高。スポーツ漫画は世の中に溢れており、いわゆる王道路線がある程度確立されているが、そのような中にあっても、あえて王道を歩む本作の素晴らしさは本物。

ここ数年で登場しているスポーツものでは頭ひとつ、ふたつは抜けているのではないかと思う。この作品を見て、バレーを始める人も多いはず。後世に名を残す作品となるのは間違いないのだから、思いっきり描いて名作となって欲しい。バレーが好きな人はもちろん、あまり詳しくない人も楽しめる。

この記事を読んで頂いている時点ではわからないのでリンクを貼るのは控えるが、集英社が試し読みキャンペーンをしていたりするので興味があれば検索されるといいかも

124位 月刊少女野崎くん

スクエニから送り出された4コマ漫画。ドラクエといい、スクエニの放つ4コマは面白いのでさすがと言うところか。少女漫画家の野崎くんと彼に想いを馳せる佐倉のギャグ物語り。佐倉に関しては、気がつけばアシスタントの役目に回らされているが幸せそうなので、これも一つの愛の形か。

4コマ漫画というと起承転結を繰り返す毎回が勝負の漫画。そんな勝負を繰り返すため、性質上つまらない作品も当然出てくる物だが、この漫画に関してはハズレらしいハズレが無いと言うのが不思議な魅力である。自分でもびっくりするくらい毎回が楽しい。飽きが来ない。

ネタのキレが良く、テンポも申し分が無い。ガンガンオンラインで試し読みできるので興味のある方はぜひ見ておくと良い。だいたい数話を読めば大まかな雰囲気を把握できる。

123位 羊の木

本作はありそうで無い作品なので、興味のある人は読んでおいた方がいい。ストーリーは、凶悪事件の元受刑者を自治体で受け入れるという物。犯罪にも種類があるけれど、殺人罪で刑を受けていた人もいたりするため、自治体サイドが関わり方に慎重になっている様子などが描かれている。内容とは裏腹に、絵柄は至って優しいのでギャップを感じる。

受刑者と言うだけで偏見の目に捉われていたりする描写が見られるが、自分は果たして殺人を犯した人の横でどう立ち振る舞えるかと考えてしまった。人間である以上、何かしらの過ちはあると思うが「人を刃物で殺している」と言われたら・・。社会視点からの犯罪者の受け皿という面でも考えさせられる作品として秀逸なるデキとなっている。

作家さんが有名で注目もされたようだが、自分は内容に興味を引かれ知る事になった。読むきっかけは人それぞれであるが、こういう漫画に出会えた事に感動。人々の心理を揺さぶる描写は見応え抜群だ

122位 フェチの穴

「性癖は人の数だけ存在する」と言う事を教えてくれる作品。子供向けに楽しめる作品では無いため読み手は選ぶが、内容としてはそれなりに深いと思いながら読める。短編でオムニバス形式なのでテンポも良い。それゆえに、時間があまり無い人にも向けてオススメすることが可能。

ネタばれを避けたいので書けない部分も多いが、想定の範囲内のネタから完全にプロ向けのネタまでを網羅している感じがした。「箱の中」という話などは追いつこうにも追いつけないレベルだと思ったが、それも込みで面白かったので良しとしている。この手のジャンルは意外と少ないのでレア感もあった

興味本位で読んでみるのもいいのではないだろうか。古本屋などで見かけた際には、試しに読んでみる事をお薦めしたい。

121位 七つの大罪

前回のランキング100で、すでに鈴木先生のウルトラレッドを入れているが本作も文句なし。4大少年誌を制覇する偉業を成し遂げた。おそらくこの作品が鈴木先生自身の集大成になるのではないだろうか。壮大なファンタジーストーリー漫画なので規格外の面白さ。ワンピースなどが大好きな人にもお薦めできる万人向け作品

基本的には読みやすい絵柄だけど、所々荒々しくも見えるところがある。バトルを含めた激しい動きを描いているため、上手に見せるのはそれなりの才能がいると思うが、その部分を荒々しく描くのも一つの技術だ。少年漫画の王道を求めている人や、ストーリー性の高い作品をお探しの方は、本作は必ず押さえる必要があるだろう

120位 うさぎドロップ

子供である”りん”の心情が痛いほど伝わってくる。人はどんな場面でもそれなりの適応力を見せる物だけど、時にはツライ現実にも真っ向から向き合い適応せざるを得ない時がある。それがたとえ6歳の女児であろうと。この作品は引き取り手のいない子供を主人公が引き取りその後の生活を描いていくストーリー。

この手の作品はいかにリアルさを描けるかなのだけど、この漫画はリアルに仕上がっていると思う。親となった大吉の育てる側からみた大変さ。そして子供であるりんからみた親のいない子供の大変さ。またこの二人の取り巻きからは、人のいろんな思いが渦巻いて見えてくる。

描写もほのぼの風景から切実な雰囲気まで幅広く扱われており見応えがあった。感情移入しやすい作品なため、読み始めてすぐに二人を応援したくなる事は間違いない

119位 海猿

「ブラックジャックによろしく」を読んだ影響で、佐藤秀峰作品に関心を持ったのがきっかけでこの漫画を知るきっかけに。この作者の描く漫画からは、生命の儚さや尊さのような物を感じ取る事が出来る。医療にしろ、潜水士にしろ命に大きく影響する舞台の作品を読んでいるからそう思うのかもしれないが・・。

「バディ」と呼ばれる二人一組でパートナーとして結ばれる信頼関係をこの漫画で知ったが、自分はどこまで人を信頼できるのだろうかと考えさせられた。水中に取り残された仲間の為に、酸素を持っていくシーンは、読み手までもがタイムリミットをかけられたような息苦しさになる

緊迫感や、臨場感といったスリリングな感覚が伝わりやすい。水の中で人は生きていけない事はわかるが、その恐怖感もどのように伝えるかが勝負な部分もある作品。上出来だった。

118位 魔法少女まどか☆マギカ

絵柄だけ見ていると、流行しているただの美少女キャラ系の漫画と思えてしまう。しかしストーリーは秀逸の一言。長編でないにも関わらず、読み終えた直後には長期にわたって読んできたかのような感動が込み上げてきた。

正確に言うと、ラストが見えてくる頃から涙目になりかけていたので終わりを察した時点でハンカチの用意が必要となってくるかもしれない。健気な少女たちはそれぞれの想いを胸に、魔法少女として戦う運命を背負っている。そしてこの運命は残酷なモノでもあった。

主人公まどかはもちろんのこと、サブキャラも大変に魅力的な個性を持っている。どのキャラも登場時の印象とその後の印象は変わっていくが、すべての少女たちに幸せになって欲しいと思いながら読了した。

117位 純情パイン

笑いのツボには周波数がある。少しでも周波の行き違いがあれば受信を出来ない事はおろか、存在にすら気が付けない・・それが尾玉ワールド。ひょっとしたら、このブログの読者にも尾玉なみえを知らない人がいるのではないだろうか。そんな時は、とりあえず「尾玉なみえ」をググって、そっと周波を探してみて欲しい。

するとどうだろう。よくわからない電波が襲いかかって来ないだろうか?もしその電波をキャッチしたらあなたも尾玉信者は確定である・・。というのは冗談で、それくらい意味がわからないけれど面白いと思えるのが尾玉作品だ。前回のベスト100作のランキング同様に今回もそっとランクイン

相変わらずの問題作で、アンケートで支持を得ようと思っても得るに得られない作品。案の定、打ち切り作となっている。しかし面白い作品を作るために、万人ウケを目指したらそれはそれで当たり障りのない漫画でしか無い。あまり売れていないが、尾玉先生が描きだす純情さを確認してみて欲しい。

116位 目玉焼きの黄身 いつつぶす?

「この視点で漫画を描くか~」と思わず唸ってしまったのがこの作品。タイトルの通り、冒頭は「目玉焼きの黄身を潰すタイミング」をテーマに話は進む。数々の料理における、食べ方そのものにフォーカスしている漫画だ。あまり意識していないかもしれないが「黄身を潰すタイミング」は確かに人によって千差万別である。

ひたすら人の食べ方を考察しており、ギャグ仕立てでストーリーを展開させていく。登場するメニューも「カレーとライスの食べ方」や、「トンカツとキャベツ」、「ご飯と納豆」などの組み合わせなので至って庶民的。読者の方も思わず、「そんな食べ方あるある」を発見する事になるだろう。

見どころは、これらの食べ方に対する発見をしていく主人公男性の感情表現にある。何をするにもオーバーで厚かましさを感じる事もあるが、そこがこの漫画の良いところでもある。このオーバー加減が無いと面白さを感じられないかもしれない。一話で読み切りなのも、サクサク読めてポイントが高い

115位 妻しか女性を知りません

生涯に渡って経験した女性は妻ただひとりという主人公は38歳のサラリーマン。ありそうでなかった漫画に衝撃を受けた。作者の石原先生の体験をベースにしているだけあって、リアリティもあるし自分自身にも重ねて思うところがあった。主人公は、妻しか知らない為に後輩の女の子に発情したり、風俗に行きたくなったりする。

しかしこれ、元はと言えば妻が元カレの話ばかりするのが原因。妻しか知らない男性とか以前の問題で、過去の話は相手から聞かれるくらいでないと基本触れてはダメだろう。相手が嫉妬するかもしれないと想定しないと可哀そうだ。というのも俺をフッた女性に普通に「彼氏が~」と恋愛話を聞かされた事があるからだろうか。

それにしても妻しか知らない事を恥と思ったり、童貞、処女を笑う概念が普通に日本に流れている事からおかしい話だと思う。貞操感は時代によって変わるので、自分の感覚が時代に合っていないだけなのだろうが・・。それにしても主人公の思考は面白いほど理解出来る(笑)

114位 ハイスコアガール

訴訟問題にも発展したので、読んだ事が無い人でも漫画のタイトルくらいは聞いた事があるかもしれないハイスコアガール。良作だったので、裁判沙汰になったのはイメージを含めて本当に勿体ないと思ったが、大人の事情なので仕方が無い。新品はもう無いが、中古での販売ならすぐ見つけられるだろう。

ストーリーはゲームセンターで対戦格闘ゲームが流行した、1990年代くらいの時期を舞台に描いている。主人公の少年がゲームに奮闘する様子が面白い。ちょうど自分も世代的にストライクなのもあったので読んでみたところ懐かしさ大爆発。当時の格闘ゲームに対する熱と言うのはこのマンガの通りである

「あまりゲーセンでお金を使いたくない」と考えていたドケチな自分でさえ、「スト2」をするために友達と遠方まで出かけ1プレイ20円で遊んだ思い出もあるくらいだ。ラブコメ要素もあり可愛い女の子も登場しているが、この娘のキャラ立ちも素晴らしい。懐古する楽しさを存分に味わえる漫画だった

113位 からかい上手の高木さん

世の中には女子の為のモテテクニックなるものがマニュアルとして蔓延している。もし好きでそういった書物を読むのであれば、是非ともこの作品をお薦めしたい。すなわち、この漫画こそがモテる女子たちのバイブルとなるかもしれないと言う事なのだ。それくらい完成度が高い作品で、読んだ人を虜にする内容となっている。

もちろんストーリーは「モテるためにやる」という趣旨ではない。タイトル通りのキーワードが中心となって展開されていく。高木さんという女の子が、主人公の男の子をあの手この手で「からかう」のがメインだ。男女の絶妙なコミュニケーションの間が、高木さんの「からかい」によって縮まったり遠ざかったりする

たまらない。けしからん。こんな女子が思春期の男子の近くにいては気になって仕方が無い。読んでいて羨ましくて仕方が無かった。自分の考えている事が、まるで全て高木さんには悟られているのではないかと思ってしまうほど彼女は男心を上手く描き回す。もはや高木さんから逃れられない

112位 アホガール

テンポよく読めてしまう漫画として完成度の高いアホガール。話としては、単純にアホな女の子がハイテンションにアホな事をするという内容。カテゴリ的には、ギャグ漫画にジャンル分けされる。可愛いので許せてしまうアホっぷりにハマる人が今後続出するはず。

可愛い女の子が、ひたすらボケてボケてボケ倒すが、しっかりツッコミ役の男の子が傍にいるので全体的には引き締まっている。4コマ漫画風に描かれており、展開的にも非常にわかりやすく読みやすいのでお薦めしたい。

中毒性のあるリズム感があるため、ハマるとすぐに読み終えてしまう感がある。軽度の下ネタも所々見られたので、全体のギャグバランスと融合して楽しめた。

111位 志乃ちゃんは自分の名前が言えない

当ブログでも書いているが、自分が学生時代は授業での音読が怖くて仕方が無かった。声が震えてしまい読むどころでは無かったからである。当作品の主人公は、吃音という症状に悩まされならが日常を送るも、ある日スピーチの最中にクラス中から笑われてしまう。

学生たちのほとんどは、声が出せなくなる症状とは無縁であるがゆえに笑ってしまうのだろう。当事者たちにすしてみれば、どれだけ苦しい事なのかが伝わらないため余計に苦しい。そんなごく少数の人たちの悩みや苦しさを凝縮し、世の中に訴えかけている漫画として仕上がっている。

「こういう人たちもいて困っているんだ」と言う事を知ってもらえれば、自分としてはこの作品の紹介しがいがあると思っている。主人公のような吃音症、どもりなどと無縁の人には理解しがたいかもしれないが、逆にそういう人にも読んでもらいたい作品。

110位 電影少女

桂作品には名作が多い。この電影少女(ビデオガール)もその一つ。ストーリーは、特殊なビデオから実体化して登場した「ビデオガール」である少女の天野あいと、ピュアな少年の弄内洋太の恋愛模様を描いている。

しかし、本来ビデオガールが持つ事の無い「人を愛する心」を天野あいが持ってしまう事になり、切ないラブストーリーへと変わって行く。こう聞くと、ありがちなパターンのようにも思えるが、この漫画を通して伝わってくるメッセージ性は非常に強いものを感じた。人と人の恋愛と何も変わらない想いが作中に溢れている

ビデオガールであるにも関わらず、洋太に抱いてしまう何とも言えない気持ちの表現度は素晴らしい。また他の女の子に対しての嫉妬心を見せる場面などは普通の女子そのもの。見ている側が辛くなる部分もあるが「あいちゃん頑張れ」と応援したくなるシーンも多く見ごたえがあった。

109位 聲の形

第一巻だけの話で伝えるとただのイジメ漫画。気分が悪いだけで終わってしまう。ひょっとするとその時点で読むのを止めてしまった方もいるかもしれない。しかしその決断は少々早急であるとこの場で言っておこう。この漫画の読むべきポイントは二巻から。そういう意味ではマイナスポイントは序盤だけなので逆に安心。

ストーリーは耳が聞こえない障害を持つ少女と、健常者である少年が中心となって繰り広げられていく。読んだ感想としては、なるほど納得の評価を受けただけの作品と言える。少女に対してイジメを行ってしまった少年の後悔や苦悩は何を持ってして謝罪になるのかを考えさせられた。心理描写が痛烈に心に突き刺さる仕上がり

イジメ特有の気持ち悪さの中で、どんどん読み手に感動や癒しを与えていったのはイジメを受けていた少女だった。彼女の本質的に持っている温かい心が、読み手や作中の人物に明かりを照らしている。本作は注目を浴びた作品だけに、読み手からのハードルは上がるだろうが必ず期待に応えられる

108位 セクシー女優ちゃん ギリギリモザイク

なるほど納得のAV業界ウラ話を漫画にした作品。人気漫画「アラサーちゃん」の作者だけあって、一般的ならアウトだろうというネタを惜しみなく披露している。男性読者なら「なるほどそういう事か~」と関心させられる内容ばかり。可愛い絵柄からは想像できない大胆な発言に注目しながら読んだ。

女優だけの話に止まらず、男優の話にもスポットを当てる部分があるが、相変わらず男心も把握している作者。そこが魅力であり、読者を惹きつけてやまないのだろう。この漫画を読むと、AVを見る目が少し変わってくると言っても過言ではない。それくらい踏みこんでいるので「ここまで書いていいの?」という感想

AV女優から漫画家へ転身した作者だが、このマンガでさらなる飛躍をしているような印象を受けた。まだまだ描いて欲しいと願いながら読了した良作である。

107位 スラムダンク

文句なしのバスケット漫画と言えばスラムダンクになるだろう。前回のランキングでは「リアル」を出したがこちらも面白い。花道の成長と共にヒートアップしていった読者も多いのではないだろうか。フンフンフンディフェンスなど笑いを含めた必殺技も披露してくれるが、赤木晴子に惚れて入部を決意するなどの単純さも面白く分かりやすい

ヒロイン、チームメイト、ライバルなど多彩な人間関係の要素を含んだ作品で飽きさせない。またバスケット初心者にもわかりやすい解説を入れてくれており、この漫画を読んだことでバスケの道に進んだ友人も多かった。もちろん全国的に多いのだろうけれど、自分の周りはかなりスラダン熱があったように思う。

安西先生の扱いがあまりにも雑なのはツボ。しかし「あきらめたらそこで試合終了ですよ」は名言中の名言でもあり、ここぞという時の存在感は圧倒的。監督があごをタプタプされる姿は、現実ではありえない光景だが安西先生というキャラを定着させた作品力の凄さでもあると思う。

106位 キングダム

歴史系の漫画に全く興味が無かったが、友人の薦めで読む事になったのが本作。出てくる単語は少し難しく、歴史嫌いの人には抵抗もあるかと思うが読んでいると気にならなくなる。力と技で描かれた圧倒的な絵と、壮大なスケールで読者の冒険心をくすぐる仕掛けは非常に秀逸。この戦国漫画を越える作品は今後出るのかと思うレベル

「中華一の武将になる」とナンバーワンになる夢を持つ主人公の志は、ストーリー漫画の王道を突き進む物としてありがちではある。しかし、これだけの歴史大作は過去を振り返っても見つからず、王道であろうと斬新さを醸し出しており評価できる展開を用意してくれている

バトルでの剣を使ったシーンは、俊敏な動きを上手く再現し、臨場感を引き立たせるように描かれている。そして迫力ある表現を前面にプッシュして展開との折り合いをスムーズに見せてくれる。すでに人気しておりアニメ化もされているが歴史系の名作漫画として、後世に名を残す作品だ。

105位 バクマン。

夢や希望を持てる事の素晴らしさを感じる作品。ストーリーは漫画家を目指す主人公と、その作品の原作を考える友人とのタッグ結成で幕を開ける。漫画という作品が出来上がるまでの過程や、業界に携わる人々とのやり取りなども同時に知る事が出来てまさに一石二鳥なのは嬉しい。漫画ファンなら知りたい事が描かれている。

この漫画の魅力は、面白い作品として成立するために必要となるスパイスが集約されているところ。まずは夢に情熱を燃やしている少年たちの存在に読み手も刺激を受けられる事。また漫画が完成するまでの流れを読み手に分かりやすく伝える解説性。そして、主人公のヒロインへの恋心が昭和初期並みのピュア透明になっている点だ。

素晴らしい原作を生み出した大場つぐみ。そしてこれまでの作品と同等・・いや、それ以上の画力で必死になる少年たちの臨場感を表現している小畑健。まさに作品さながらのリアル漫画家タッグによる、熱い存在によって生み出された至高の作品と呼べるだろう。

104位 モンモンモン

ギャグ漫画として最高峰の作品と認識しているのがこの漫画。ゲラゲラと子供の頃に笑った作品は一生の宝であり忘れられない財産になる事を教えてくれたモンモン。家族や兄弟、仲間たちとの絆は非常に強く結ばれており笑いの要素を上手く織り交ぜながらストーリーが展開していく。

少年ジャンプでは、物語りの途中で打ち切りになっていた。当時は突然の打ち切りという意味など知る由もなかったので、毎週のように再開されるのではと待ち望んでいた。その後コミックで続きがある事を知った時には「モンモンがいる」と感動した懐かしき思い出もある。

絵柄は少し好みが分かれるところ。前回のランキングでは、つの丸作品はマキバオーかこの作品かで迷ったがどっちも良作である事に変わりはない。笑って感動できる名作として堂々のランクイン。

103位 ウイナーズサークルへようこそ

競馬を主体にした漫画は多いけれど、馬券予想にスポットを当てた漫画はこの作品が初めてではないだろうか。アイデアは非常に斬新なモノで、全くの競馬素人にも競馬や馬券の話がスムーズに伝わってくるため読みやすい。

ストーリーは、競走馬の馬体をパドックで見るだけで馬券を当てる事が出来る主人公を中心に展開していく。そして競走馬を見る眼のある主人公の才能を開花させてしまえば、自分たちの前から消えてしまうと考える「ウイナーズサークル」のメンバーとのやり取りが面白い。

この主人公の様な突出した能力や才能のある人も、周りの環境によっては潰されかねない恐ろしさを感じてしまった。1人で予想して、1人で儲けたら大勝利という発想にならない純粋さを持った主人公の言動にも注目だ。絵柄は普通だが、引きこまれる展開になっている。

102位 モンタージュ

あの昭和の大事件である「3億円事件」を題材に描かれた作品。真犯人が見つからないまま時効を迎えてしまった不可解な事件だけに様々な憶測がされてきた。この漫画はもちろんフィクションだが、3億円事件を絡めているだけあって奥深さを感じさせる。ミステリーな世界観は読者をすぐに惹きこむだろう。

非常にテンポがよく1巻から面白いため続きを求めてしまった。登場人物が多いのも特徴的。「誰も信用するな」という言葉が冒頭から主人公に伝えられるが、まさに誰を信じて誰を信じてはいけないのかが重要になる。読み手も考えながらストーリーを追える仕組みだ。なんにしろ主人公に接してくる人間の胡散臭さたるや・・。

ミステリー好きな人にはもちろんの事、3億円事件を知っている人なら「あの事件にこんな背景があった?」などと想像しながら読む事が出来るのもこの作品の魅力の一つだ。

101位 ろくでなしブルース

不良漫画の中でも最高峰の風格を漂わせている「ろくブル」。何が面白いかと言うと、キャラの個性が喧嘩になるとメッチャ際立ってどのキャラでも好きになりそうになるという事。実際はお気に入りキャラである葛西が自分の中では一番だけど・・。

四天王はどいつもカッコいい。中でも葛西は別格の強さを誇っていて、読んでて「うわ・・エグい」と思わず引いてしまいそうだった。敗北者への儀式として「アバラ折り」をしてしまうのはさすがにいかんわと言う感想。漫画だからできる話であるが、葛西の絶対的強さを主張する名場面は見ごたえあり。

番外編で「ろくでなしぶるーちゅ」というのもあるのだけど、キャラが可愛らしくてコレはコレで気に入ってた。リアルタイムで読めたのは、終盤だったのが本当に残念だ。あとから追って読んでも十分に楽しかったし伝説の漫画だと思っている。面白い漫画ランキング100では、作者がルーキーズと被り入れられなかったが名作だ。

終わりに

如何でしたでしょうか?今回も混戦だったため、どれをトップに持ってくるか悩みました。前回、作者が被る都合などで書けなかった作品も紹介できたのは嬉しいですね。

有名どころの作者となると2作紹介しても足りていないのですが、もし要望があれば201位~300位を来年度公開くらいの気持ちでなら書けそうです。まあ・・かなり疲れたので、しばらくはもう書きませんが(笑) それではまたお会いしましょう。

 

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Comment

  1. 匿名 より:

    なんでスラムダンク103なんだよ、そんでなんで最近ので3位なんだよなにがあった

    • あらた より:

      匿名さん こんにちは。

      スラムダンク107位は、作者が前回ランキングに登場した「リアル」の作者と被るのでこの順位に置きました。

管理人:あらた


詳しくはこちらで

不登校→ひきこもり→ニートから社会復帰しバイトをするも凡ミスを連発。たび重なるエラーで職場に居られなくなり転職を繰り返す。そんな中、仕事で頻繁に起こるミスの原因は発達障害の影響と発覚。復帰と挫折を往復して現在はニートの1982年生まれ。

ニートに至るまでの経緯を決して無駄には出来ないと考え「僕がニートになるまでの歴史シリーズ」で半生を書き散らかしている。ニート当事者の方、保護者の方、またその他の方に届けられる記事を書いていきたい。
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