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実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則 増補改訂★持ってるだけで安心できる名著

 

強迫性障害(OCD)の治療本で良い本は無い?」と聞かれたら、田村浩二さんの書かれた本書をおすすめしたいですね。というのも、医学的な観点から語られた治療法では無いんですよ。まあ、読んでいけば厳密には何とか療法に該当するとは思いますが。本書は強迫性障害の当事者だった方の克服方法が紹介されています。

なので、読んでいると明らかに「強引なやり方だな~」と思ってしまう部分もあります。しかし書かれている内容から感じるのは、強迫性障害を嫌と言うほど苦しまれた当事者の苦悩でした。だからこそ増してくる説得力や、当事者への理解の心が読みとれるんですね。また田村さんは現在、強迫性障害に悩まれる方の相談にも応じているそうです。

当事者だったからこそ、伝えられる物があったり、理解できる物があるのだろうとおぼろげながら感じ読ませて頂きました。

 

僕も色々な克服法を試していますし、また色々な治療に関した書籍を読んできましたが、なぜ本書を推すのかと言うと誇張でも何でもなく「持っているだけで安心できるのではないか」と思ったからなんですね。一回読んだら終わりでは無く、強迫観念がキツイ時にでも読み返せば安心できるというのは、克服本の大事な役割だと思うのです

それでは、本書について一部の目次や内容紹介をさせて頂きます。アマゾンレビューが長文になっている感じに読んで頂ければ幸いです。

 

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強迫性障害のメカニズム・フローチャートが分かりやすい!

冒頭でOCD克服へ向けたフローチャートが掲載されています。強迫性障害の方なら、このフローチャートだけ見れば解説不要で理解できるかと思いますが、要は「強迫観念によって不安を感じるかもしれないけれど、それは我慢して下さい」という事を本書はずっと伝えています。終始これですからね。

ただ「我慢をする」という行動は殆どの人がやろうとしていたり、やってきた事だと思うのですが、本書の良いところはこの「我慢が難しい」とされる人たちに対して、田村さんの実体験でやりきった「我慢の方法」や「考え方」が集約されている点なんです。これが医療の観点との違いだとも思います。

病院の先生は治療マニュアルに沿った治療法を提示しますが、本書は「ワシはこのやり方で治った」を具体的なまでに提示してきます。それゆえに、フローチャートのようなシンプルさで「とにかく治りたいなら考えるな!」と言わんばかりの我慢を言い切っているのです。

体育会系の根性論に聞こえますが、田村さん(当事者)が言うとすんなり受け入れられるものがあります。

 

鉄則1:強迫観念の言っている事は真っ赤なウソである

本書には「鉄則」が目次となって出てくるのですが、一部だけ紹介していこうと思います。

強迫観念に襲われた時に、当事者がどう考えて何に不安になるのかを捉えている表現が非常に多いです。鉄則1からそれは書かれているのですが、以下引用させて頂いています。

 

強迫観念はこちらの心に疑念を植え付けるのが実にうまい。本当はウソで、デタラメなのに、本人にとっては現実と同じくらい、あるいはそれ以上にリアル感満載で迫ってきますから、見極めるのが難しいところですが、見極める一つのコツは、非常に弱い微弱な電流のように頭の片隅で囁いている「大丈夫かも?何となくこれは強迫観念かも?これっておかしいかも?」といったかすかな感覚が正解だと強く認識することです。決して強大な力を持った強迫観念の言ってくることを真に受けてはいけません。ヤツの言ってくることは真っ赤なウソですから。

 

僕にはこの文章からも伝わってくる物があったのですが、自分でも分かってるんですよね。「何となく大丈夫」という事に気が付きながら不安になってしまうんです。でもそういう不安感は病気のせいでそうなっているだけで、意識的に「これは大丈夫」と感覚的に感じる事が重要になってきます。

田村さんは不安感を強迫観念によるものかどうかを「体感」という言葉でも表記されている部分もあったのですが、体感上で問題ないと感じたらもう考えなくて良い事なのだと書かれています。

当事者の僕の体験からも、確かに「体感的に問題が無い事」って実際にその後で問題になる事って殆どないんですよね。取り越し苦労という奴です。強迫観念をそういう意味では別物と意識してやると、考え方が楽になるかもしれません。

 

鉄則:7 少なくとも、強迫行為をしようかどうか迷った時はしない方がよい

どれも身にしみる鉄則ばかりです。鉄則の目次を読んだだけで強迫観念が薄れていく感覚を覚えるのも本書の魅力です。不安になったらダーっとまとめて鉄則だけ読むだけでも落ち着く人が出てくるのではないでしょか。この鉄則7に関しては、以下次のように話が書かれています。

 

不安なので強迫行為をしたいが、今ここでやってしまうと無間地獄に放り込まれてしまう、あるいは次の違った強迫観念に駆られるかもしれない、そうしたらまた一から強迫行為をやり直さないといけない、どうしようと立ち止まってしまう時ですが、そういう時はその迷っていること自体がおかしいと自分に言い聞かせて、強迫行為をしないようにしてください

 

これも”OCDあるある”なんですよね。「確認した方がいいか?それともしないべきか?」と考えた時点で、9割以上僕は確認してしまうのですが、この行為も病気に対してエサを与えているような物なんですよね。「おかしい」と自覚しながら強迫観念の言いなりになれば、相手に取っては”釣れた”という感じなのでしょう。

また、こういった強迫観念に負けてしまう事もありますが、そう言った際は「またやり直せばいい」とおっしゃられています。大事なのは、再チャレンジして諦めない事。ダイエットに失敗してお菓子を食べたけど、明日からは気を付けようと言う感じだそうです。

 

どれくらいの期間、強迫観念を我慢すれば治るのか?

田村さんは、当事者として医師でも答えられないような、特に難しい質問にも応じられていました。それは、この病気の状態で悩まれている方が克服法を試される際に、いえ試さなくても考えると思いますが「どれくらいの期間で症状が良くなるのか?」という事について触れられています。誰もが気になる話ですが、田村さんはどうだったのでしょうか。

田村さんご自身の実体験を参考例に書かれていました。

 

しかしその時間(治るまで)には個人差があり、症状の程度によっても変わってきますので、一概にこれくらいとも言い切れないところがありますが、あくまでも参考として私の場合を例に述べますと、最初に何かが変わってきていると脳の変容を感じるまでに2週間~3週間、打ち克ったと思えるまでに2~3か月くらいを要しました。それ以降は、あまり強迫観念も攻撃をかけてこなくなりましたし(本人がウソだと見抜いて、もう怖がっていないのだから、攻撃のしようがないのです)、症状が無くなって行きました。

 

こういった話も具体的で読みごたえを感じました。「ずっと生き地獄にいるくらいなら、治す為に一定期間だけ地獄を見るつもりでやってみればいい」とお考えになられている話もされていました。ただ人によっては無理をすると、反動が起こる事もあるので、あくまで出来る範囲でやる事を薦められています。

人生スパンで見ると、確認をしない地獄を3ヵ月くらいやってみるなら短いようにも思えました。ただ、我慢する事に踏み切るのはメンタル的にどうなのかは不安ですよね。そういった我慢の先にどうなるのかという事にまで話を広げてくれています。

 

強迫行為を我慢し過ぎるとどうなるのか

田村さんは当事者から相談を受ける中で、克服を目指す人が一番ぶつかる壁になっているとされる「強迫行為をしなかった時に受けた衝撃」についても答えておられました。本書ではこれを、我慢の限界を越えてでも確認しない「最後の壁」と表現されています。僕もここは気になるところだったので少し紹介させて頂きます。

 

私も最後に最大の壁を乗り越えた時は、もう筆舌に尽くしがたいほどの恐怖を感じ、発作、吐き気、めまい、けいれんなどを起こしました。

 

これを読むと、けっこう怖いなと思う部分もあるのですが、こういう状態になられる方もいて当然だとも思いました。僕の確認が止まらないのは、「気になって仕方が無くて仕方が無くて発狂しそうだ」という思いがあるのも理由のひとつなんですよね。

そう言った際に、無理に我慢し過ぎるとこういった反動が起こっても不思議では無かったりします。脳から起こる指令と戦うわけですから、身体に何か変化があっても仕方が無いかもしれません。

 

ただ、こう書かれていながらも症状の悪化などには繋がらないという事も添えられていました。僕自身、病院等で医師に話を聞かせてもらってきましたが、我慢し過ぎて強迫性障害が悪化して行く事はないと聞いています。「個人差によって何かしら起こるかもしれないが、基本は大丈夫である」という事が田村さんの経験から言えるのでしょう。

僕も今後、この方法などを取り入れて対策していこうと思っています。

 

終わりに

僕は本書を読んでいて、気持ちが落ち着く事がありました。ちょうど本書を強迫行為をよくしている場所で読んでいたのですが、少し落ち着けてたんですよね。安心感があったからか、確認の度合いは瞬間的に減っていたのだと思います。

「読後には即克服できる」と言った夢のような本ではありませんが、強迫観念と頑張って戦えば必ずよくなるのだという希望あふれる書籍になっています。強迫性障害(OCD)にお悩みの方は、お近くの本屋、もしくは図書館などで中身を確認されるのもありかと思われます。

 

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不登校→ひきこもり→ニートから社会復帰しバイトをするも凡ミスを連発。たび重なるエラーで職場に居られなくなり転職を繰り返す。そんな中、仕事で頻繁に起こるミスの原因は発達障害の影響と発覚。復帰と挫折を往復して現在はニートの1982年生まれ。

ニートに至るまでの経緯を決して無駄には出来ないと考え「僕がニートになるまでの歴史シリーズ」で半生を書き散らかしている。ニート当事者の方、保護者の方、またその他の方に届けられる記事を書いていきたい。
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