僕がニートになるまでの歴史23歳編④~面接に間違って受かるという働き方~
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ニートまでの自分史 バイトの面接に受かった話, 面接は緊張する必要が無い
お久しぶりです。自伝である「僕歴シリーズ」の続きを書きます。定期連載ですが、本当に一部の方にしか読まれていないコーナーです。自分でもアクセスがどれくらいあるか知らないくらい少ないという。少年ジャンプとかなら即打ち切りの企画ですが、あらたメディア編集長の権限でこれだけは打ち切りません。それでは前回を未読の方はこちらをどうぞ。
それでも僕は面接に向かう
面接は受けられる状態にある。しかし面接が必要以上に怖いので、結局は仕事探しと言う名目で求人誌とにらめっこが続く日々。夜は学校、昼間は多少の愛ワーク通い。親からギャンギャン言われるほどダラけた生活をしていないつもりだ。しかし、うちの親からすればバイトに行って無い=結果が無いとなるので俺の活動そのものが否定される。
あまりにも求人誌ばかりを見る俺なので、「選ぶ余裕なんか無い」などと言い出す親。あ~・・いかにも世間論。選ぶ余裕が無いとか言う人の意見は一切耳を貸す気になれない。俺は意地でも自分で選ぶと決めた。
生活に余裕が無く死ぬ寸前だとしても、俺は選んでいるだろう。ニートに限らず人は仕事を必ず選んでいる。もし選んでいないとしたら、そいつはロボットだ。どんな仕事をしている人も、これだけはやれないという仕事を持っているはずだ。みんな仕方無く働いていると言う人も多いが、それでもその人は今の仕事を選択するという意識を持って選んでいる。
そんなこんなで求人誌を見る日々が続く中で間違って見つけてしまった。運命の仕事(?)に出会った。別に見て見ぬふりをすればいいのだけど、だいぶ親から圧力を掛けられていたので、これなら行けるか・・的な自分が出てくる。ある程度は俺の理想とする仕事で、昔からもし機会があるとしたらやってみたいと思っていたバイトが求人誌に浮上した。
その名も、デリバリーピザ屋だ。どんな仕事かは、現代の人ならすぐにイメージが出来るだろう。すぐ近所を走っているピザ宅配サービスの仕事だ。俺は、この仕事に夢を少しだけ持っていた。
緊張する必要の無い面接は世の中にたくさんある
なぜピザ屋を選んだかと言うと、理由は単純だがバイクに乗って配達するのが楽そうと言う考えからだ。俺は楽な仕事がしたかった。バイクならどんなにスピードを飛ばしても移動しなければならない仕事である以上、移動している時間はバイクの上。
少しの距離でも往復すればすぐに時間は過ぎる。そして、その過ぎ去る移動時間で俺は時給を稼げると考えた。幸い、原付の免許も持っている。
そこから面接の準備まで一気に進み、ひとまずピザ屋まで面接に行く事が決まった。それにしてもこの頃の自分はまだ世間知らずだった。面接=恐怖の尋問みたいな認識を持ち続けていた。前に郵便局の面接で落とされた話を書いたが、その時も会議室のような所に通されたりとバイトであろうと面接はきっちりした物というイメージが頭に残っていた。
自分は23歳で学生と言えど夜学生。実質は無職だった。経歴も高校中退が目立つ状態であり、良いところアピールする前に荒が目立つ。経歴詐称を得意としている自分だが、まだ詐称技術もない自分にとっては、何から何まで真実を伝えねばならないという心理的ハンデを背負っていたように思う。
しかしこのピザ屋くらいから、徐々に自分の頭にある社会の面接という物を軽く見るようになった。というのも、このピザ屋の面接は時間通りに行ったにも関わらずと面接官である店長がいなかったのだ。配達に出ているとスタッフは言うが約束は約束。時間になっても戻らないので、何だか気合を入れてやってきた自分が変にも思えた。
この面接以降も、いくつか面接を受けているが基本的に形式的なところが多いように感じている。一応スーツや靴、カバンなど表向きに見えるモノはキレイにしておくといいと思うが、ガチガチの緊張は要らないと思うようになる。俺は別に高学歴な大学を出て超一流企業の面接に出ているわけでもない。無駄な緊張は自分を苦しめるだけだと感じた。
そして面接予定の時間を少しオーバーしたくらいに、ピザ屋の店長が戻って来た。どうやらバイトが足りていなかったのか店長が配達に出ていたようだ。すぐさま店の奥に案内されて面接が始める。「これ使って下さい」と背もたれの無い腰かけのような雑なイスを渡される。尻を乗せるだけのような小さな休憩用のイスだ。
面接は本当に流れるような内容だった。「現在の状況」「高校を辞めた理由」「バイトを頑張れそうか」など。「仕事を頑張れますか?」はいくつかの面接で聞かれているが、「無理そうです」と答える人などいるのだろうか。まあ、今の自分なら見学させてもらってキツそうなら「やっぱり止めておきます」とか普通に言ってしまいそうなのだが。
とりあえず受かるために「やる気がある」「頑張れる」を伝えて家に帰った。ピザ屋の店長に面接終了時に「結果は1週間以内にお伝えします」と言われた。この面接後は精神的に酷くしんどかった。面接を受けてしまった事により、もし採用されてしまうと働かないといけなくなるという事がつらい。自分などに仕事がまともに勤まるのか不安で仕方がない。
そんな事を考えながら家でタメ息が出るばかり。「1週間と言わず早く俺を落としてくれ」と心の中で願う。親は面接を受けてきた事に満足しておりそれも違和感。親の為に働くのではない。自分の人生をステップさせるための面接だ。何を期待しているのか知らないが、親に対する気持ちとしては「俺の仕事に関しては無関心でいてくれ」だった。
ツンデレなニート
そして驚く事に、電話は早くにやってきた。面接を受けたその日だった。ピザ屋の店長から俺のケータイに連絡が入り「採用になりましたので・・」という言葉が俺の耳へ流れた。何だか頭がクラクラしてしまう。「嘘だろ・・嘘だと言ってくれ」と思うも、完全に採用が確定している。本心で言うなら「辞退させて欲しい」だが、そういう感じでも無い。
「いつから出勤が可能か」などを聞かれるが、働かずに夜の学校だけ通っていると伝えている手前、特別な理由も無いので「・・いつでも大丈夫です」という答え方しか出来なかった。本心で言うと「2か月ほど心の準備がしたい」が妥当なのだが。さっさと初出勤日が決まり、あとは当日にピザ屋に出向くだけという形に話がまとまる。
親は嬉しそうだ。不登校開始の18歳から苦節5年。引きこもりや、ニート状態を経てバイト確定段階ではあるものの成長したと言わんばかりの俺への対応。自分は別にツンデレ性格では無いのだけど、「働きたがっていると勘違いするなよ。嫌になれば俺はいつでも辞めるからな」とだけ伝えた。
働きたくないのに面接に受かったので、仕方なく心の準備を始める事になる。まだ梅雨になるかならないか・・これは夏の手前の事だった。俺はバイトに飛び込む事になる。運転歴は短いが、自分の原付運転を仕事に活かす時がやってきた。
次回へ続く。
終わりに
バイトが確定するまでは、親と揉め続けていました。「まだ決まらない?」「まだ仕事を探しているの?」と聞かれるのですが、親は悪気があって言うのではなく単純に会話として聞きたいのだと言うのです。僕の耳には「まだ決まらないの?(早く働け)」「まだ仕事を探しているの?(本当は働きたくないんでしょ?)」と変換されるので口論ばかりでした。
話し合いが通じる感じがしない親なので、淡々とやらざるをえないのですが自分の事を思うのなら活動最中に質問するのは勘弁してくれという感じだったのを覚えています。感覚的には、宿題をやろうと思っていた矢先に「勉強しなさい」と言われて不機嫌になる中学生なのですが、働いていない自分が責め続けられているようで精神的に参りました。
不思議なのは、そんな風に思いながらもバイトなどが決まると少しだけ親に対して「これで少しは安心できたか?」という感情を持ってしまう事です。これはこの時に限らないのですが度々ある感情です。別に親の為に働くわけでもないのに、何だか期待に応えてやった感が無意識に出てしまう為、自分を責めるきっかけにもなるので微妙な感情です。
僕のこういう部分は、親への依存心が強く出ている証拠だとも思います。親もまた、僕の行動結果によって心理面での負担が左右されています。これもまた子離れの出来ていない状態にあると言えそうです。親はこの事実を伝えても理解が無いので、なるべく僕が心理面で距離をコントロールするようにしています・・。親子関係は難しいですね。
過去の記事も含めた僕がニートになるまでの歴史シリーズはこちらから。
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