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ニート支援者と当事者の間に起こるミスマッチの3大理由

 

 

 

 

今日は、ニート支援のあり方について考えていたので書きました。

 

社会問題となっているニート支援について、国も方針を打ち立て
支援機関の設置や、働き口を増やす動きをしてくれています。

 

国が多額の税金を使い、ニート支援をやろうとしてくれることに
口を出すのはいささか偉そうにも感じますが、問題解決をしようとしてくれている以上
せっかくやるなら、本気で実態を改善させて欲しいと思っています。

 
なぜこのような事を思うのかと言うと、それは支援者と当事者による関係性に対し
現状の制度のままだと、ミスマッチが起こっていても気がつかないままなのでは?
という部分が多く見当たるからです。

 
今の支援だけで十分だと思えないため、説明出来る範囲でまとめてみました。
支援機関と当事者の間でミスマッチが起こる理由や、デメリットを3つに絞りました。

 

 

 

支援の最終目的が会社に入ると言う大前提

 

 

ニート支援機関に行くと必ずと言っていいほど、専属の支援員さんが常駐しています。

 

こういった機関は、ニートを支援するため派遣会社やアルバイトなどをはじめ
ボランティアなどの受け入れ口などとのコネやツテも強く
医療などの関係機関とも連携はかなり厚く環境は整っています。

 

 

しかし、それは前提として働くための環境ということ。もちろん、通う以上は
当事者も社会復帰として働く事が大前提であるので「働く」は正解と言えます。

 
しかし問題なのは働く事を求めた時には、バイトであれ正規雇用であれ
とにかく会社という組織に属するための道を提示されやすいです。

 
殆どの人は、いきなり自分の仕事を作りだすことは難しいので
当然と言えば当然ですね。

 

そして支援者の方も、会社と言う組織に属して生きていく方法
と言う事に関する知識は豊富ですが、個人が企業する事や
自営業で何とか生きていくという知識に関してはほとんど情報を持っていません。

支援者の方もまた、雇われている事も大きいです。

 

 

この場合、人と肩を寄せ合いチームで連携して働くような
一般的な会社に属することが厳しい人にはフォローが行き届きにくいです。

 

見た目は健常者であるがゆえに、会社に入れるだろうという前提で話は進みます。
逆に身体障害などの障害者支援をする機関になると、自営業に関して考えてくれるという
ケースが多かったりします。

 

実際に僕は、発達障害の関係で障害者団体に出入りしていたりするので
働き方について話をしたりする事もあるのですが、身体障害者の人などには
ネットやパソコンをフル活用し、生計を立てられるように
支援をしているという現状を耳にしたりします。

 

もちろん、外で稼ぐような一般の給料には届きませんがそれでも稼ぎは稼ぎです。

 

 

こういった、身体的な障害から会社勤務が困難な人などには
在宅で出来る仕事の道が開かれている事があるのに対して
社会不適応なニートというだけであると、健康なのでどうにか会社に勤められるでしょ?
という前提で話が進んだり、会社に行かなければならないという圧力は感じてしまいます。

 

 

自分で何かしらネットで売れるような物を作れる能力がある人などでも
ほとんど儲からないのだから、会社勤めをしようという結論が
正解の選択肢は、少し疑問に思うのです。

 

僕などは、一日8時間で週5日勤務という最終目標を聞いただけで倒れそうです。

バイトと副業で生活しよう!なんて答えがあれば、息苦しさも減る気がします。

 

 

 

 

支援者のほとんどが、人生の王道レール経験者

 

 

僕は求職状態であったり、ニート状態に陥ったりとする中で
色々な人に出会っています。同じような状態に置かれる人の声を聞いている中で
「支援員の人には話が通じない」という言葉も耳にしたことがあります。

 

 

色々な支援員の方が存在していますが、確かに話が通じにくい人もいて
そういう人に限って、至って普通の人生を歩んでいるようなケースが多いです。

 

 

支援者にも様々な立場の人がいます。
カウンセラー、臨床心理士、社会福祉士、精神保健福祉士・・など
挙げていけばキリが無いです。ハローワークなどにもいますね。

 

 

彼らは認定資格を持ちニート支援しようとしてくれます。
しかし、この認定資格を保持して支援員になるという過程がややこしいのです。

 

どう言った事かというと、一般の支援機関に勤めようと思えば
ある程度は社会のレールから逸れること無く、いわゆる社会人になるための
王道レールを通ってこないと、なかなか支援員という仕事に就けない事です。

 

まず支援したいと思っても、資格を取るには4大卒に値する単位の取得に始まり
そこに通うだけの資金は用意されている状態が基本であったりします。

 

 

臨床心理士なども、ニート支援の場には多くいますが、資格取得には
大学院に行ったりすると6年もの歳月を必要としたり大変です。

 
こういった場合、大幅に人生を挫折した人には、取得するにも時間的にも
ロスが出ているため取りづらいですので、最初から目指していた人が
希望資格を取得するというパターンが基本となっていたりします。

 

 

これは、制度上の問題でもありますが、ある程度の経済的な状況に
恵まれながらかつ、時間をかけて取れる人が支援者として産まれてくるわけです。

 

 

こういった形で産まれてきた王道レール支援者には、伝わりづらい話もあります。
何かと挫折してきた人には、こういった王道の生き方を進んだ人の言葉は軽く
「あんたに気持ちはわからない」と帰ってしまうと言うケースもあるくらいです。

 

 

 

実際に、友人の話ですが臨床心理士と話が折り合わず、
普通の人生を歩む方向を考えさせられた時にたまらなく心が痛んだそうです

 

 

もちろん支援員の方も、本気でニート問題を解決したいのはわかりますし
僕みたいなニートは藁にもすがる思いで支援機関に助けを求めていたりします。

 

 

しかし、大小なり思うのは、「絶望的な世界に生きている自分」という
立場に対して共感や理解を求める際には、根底にわかってもらいにくいだろうなと
いう想いを抱えてしまう事もあったりするのです。

 

 

僕の環境はどちらかというと、支援に恵まれている世界だと思いますが
ネットなどでは真偽はわかりませんが「支援員がクソ過ぎる」などの
声も無数にあります。

 

話半分に見ますが、支援するという意味の深い部分までは求められない支援者も
存在するのだろうなというのは、この広い社会なら想像は難しくありません。

 

このギャップは埋まらないのでしょうか。

 

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個人的な意見ですが、良い大学で高度な心理学を学び
国家資格を保持することが出来るような人よりも
ツイッターなどから聞こえてくる、悲痛な叫びを挙げる人の方が気持ちを理解してくれるように思います。

 

その先の人生の構築に関するプランはもちろん別の話になるので比較するべきではないですが
実体験者という経験を持つ人からの支援も必要ではないかと思うのです。

 

 

 

認定機関であるほど、トリッキーな事は不可能

 

 

 

当然ですが、無許可で勝手に支援をしているところは少ないです。

 

ボランティア精神だけでは運営出来ないので、しっかりと基盤を固め
国や地方自治体にも申請を出している所がほとんどですし
そういった機関の方が信頼されやすいのは事実です。

 
しかし、しっかりしているところであればあるほど
逆に制約が大きくなることも無数に考えられます。

 

利用費などの金銭が発生すれば、ニートの場合は親から貰ったお金で
支払ったりするケースも多いでしょう。

 

そうなると、払った以上、親も我が子の変化に気にかけてしまう状態に
なってしまったりするため、支援機関に対して監視のような状態にもなりえます。

 
こういった背景が出来てしまうと、支援も思ったように出来ないのではないかと
僕は考えてしまいます。

 

親が資金を出したり、公的な機関と言う国を始めとした
市町村からの援助を受けてしまうと、これまで述べてきたような
一般的な就労を目指す事が、より強く求められるようになるのではないでしょうか

 

 

また、親に人気するような公的な施設、かつ国家の認める資格保持者にしか
任せられないという環境がより生まれやすくなると思います。

 

 
僕の話ですが、働く意味も見出せず、生きる価値も無いと思っていた頃に
とりあえず社会に復帰しようとした動機が、好きな娘に告白することでした。

 

 

告白しふられた後にも働く意味を感じられなかった時期もありましたが
偶然バイトをやるきっかけとなったのが、友人の会社の女の娘からの話でした。

 

可愛い事務員さんで「人手不足なので、あらたさんに1日だけお願いしたいです!」
という言葉に乗っかって1日だけ手伝いました。

 
また20代の半ばには、風俗の世界がネットだけで見るには物足りなくなり
実際に行きたいという思いが爆発してます。そのために少し稼いだこともあります。

 

僕は、女性と関わりたくてしょうがなかった頃に
このような動機を持って働いたという経験があります。

 

 

しかし、こういった可愛い事務員さんの為に働こうとしたり、
お姉さんに触れる為に、金を用意するというのはどうか?についての提示は
公に認められる機関ほど難しくなると思います。

 

あの支援所は、ニートに不純な経験が出来るから働けと教えている。

こんな風に言われるのは困りますからね。

 

 
僕の話は一例ですが、男性の欲望が露骨に「働く」という道に繋がっていたのは確かです。

 

 

こういった少し人に言えないような動機も、とりあえずニートが動くきっかけとなるなら
助言として成立してもいいのではないかと思っています。

 

 

真面目に社会で働いて、それなりに生活を出来るように促して行くのも
大切なことではあるけれども、一時的にだけでも動くきっかけになるような
提言も気楽にできる環境があれば、救われる人もいるでしょう。
とりあえず動いてみるというきっかけは、本当に重要です。

 

極論ですが、次のようなアドバイスも成立したらいいのです。

 

「一生遊んで暮らすために、ギャンブルで勝とう。
そのために、日雇いのバイトを1日だけ我慢して資金を作ろう。
1日分のバイト代を資金として、人生一発逆転をしよう」

 

といった露骨に不純な話であっても、1日だけ何か特別に動くきっかけを
与える為ならば、こんな言動が出る支援機関があっても面白いです。

ギャンブル依存症になったらなった時なのです。

 

 

ニートは、ある程度の知識をすでに保持しています。いわゆる正論や一般論は
耳にタコが出来るほど聞かされており、常識で越えられるほど甘くない壁に立ち向かっています。
そんな時、変則的でも動けるヒントを提示してくれる人は僕にとって大変ありがたいです。

 

 

 

 

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ニートに至るまでの経緯を決して無駄には出来ないと考え「僕がニートになるまでの歴史シリーズ」で半生を書き散らかしている。ニート当事者の方、保護者の方、またその他の方に届けられる記事を書いていきたい。
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