僕がニートになるまでの歴史26歳編②~「障害者」として就活を開始~
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ニートまでの自分史 障害者としての就活模様
前回は障害者手帳を取得した話を書きました。同時に手帳取得によるメリット・デメリットを書いていますので興味のある方はこちらからどうぞ。
今回は障害者枠での就活をメインに書いています。初就活みたいな感覚なんですよね。これまでは電話なりアポとって面接に行くだけでしたので。改まって面接と言うのも堅苦しくて面倒です・・。・・いいんです。僕、不良なんで!
障害者枠での合同面接会
ニートの就活マニュアルなどが当ブログでは人気だったりするのだけど、自分の就活は中途採用を狙ったものしか経験していない。大学生が就活解禁され、一斉にリクルートスーツを着たまま大きなイベント会場に行く場面が放送されるけどアレとは無縁。見てても「みんなでブースを回るのは楽しそうだな」と思うくらい。いや・・楽しくないか。
そんな就活イベントの世界とは無縁だと思っていたので、実際に障害者枠で就活を始めた際に「合同面接会があるので行きませんか?」とハロワで誘われた時は躊躇いがあった。
「え?テレビのアレみたいなの嫌なんだけど・・」という拒絶反応みたいな。そもそもの話だが、嫌々ハロワに通っているだけなのでよけいに面倒だ。ただ「働きたい」とハロワに足を運ぶ以上は断る理由が無いんだよなぁ・・。
自分の行った障害者の合同面接会は、その場で面接するという面接会。慌ただしいと言えば慌ただしい。仕切りも何も無い上に、無数のテーブルと対面式に座るためだけのイスが置かれてある状況。もう説明会というか障害者の人が集まって、応募していた企業に呼ばれて即面接という形。履歴書も職務経歴書も持参で、その場で渡して面接が開始されるのみ。
もともと、どこかの企業に入ってやりたい事もない。周りからの「働けコール」に動かされているだけの自分には苦痛でしかなかった。「はぁ・・やる気がないのに何でこんな事やってんだろう」みたいな。
親から言われてハロワに行く⇒ハロワに行けば仕事を探していると思われる⇒そこから応募を打診される⇒仕事を探している手前、面接したくないと断れない⇒そして面接会場という状況。
面接会場に自分はいるが、「魂は全くないですよ」という姿勢。そんな気分でやり取りするのがクソ面倒。嫌ならやらなきゃいいけど、やらないと家に居られない・・。皆さんが想像している以上に、ニートと言うのは不自由な生き方を強いられている。今なら親も無視して面接も拒否するけど、26歳とか若造すぎて「仕事探さなきゃ洗脳」のまっただ中。
自分の考えている事とやらされる事の違いにウツ。「あ~・・いっそのこと、さっさと死にたい」と思ったり。どれだけ頑張っても先が無さそうな状況に置かれていると、それだけで日常が真っ黒になって病み病みになる。やる気が無いのに働こうとするというのはおかしくなる。
企業は大手ばかりでビックリしました
詳しくは知らないのだけど、法律上の問題で大きな企業になるほど従業員の一部に障害者を雇用しなければならない法律がある。「障害者雇用促進法」と呼ばれる法律だけど、ある一定の人数の従業員を超える企業に適用されるようだ。雇用者全体の2%くらいは障害者から採用しようという制度だ。
一般の人と障害のある人がいた場合、こういった法律が無いと障害者が雇用されにくくなるために作られたとか。ただ実際は、パソコンがばりばりに使えるスキルを持っている人などが採用されるなど、障害があろうとなかろうと実力がそれなりにないと採用はされにくい。何かしら周りとの差をつける必要があるのは、ここに限った話では無いけれど。
障害者枠の求人票はかなり見てきたけど、大手が求める障害者枠の求人には次のようなことが基本的に書かれている。
・勤務時間9時~5時、週休2日など一般の人と同じ時間で働ける
・ワード、エクセルを基本体に使いこなせるといったパソコンスキル
「最低限これだけは」という感じで書かれているけど、これだけでも自分は難しく思ってしまう。実際にパソコンが当然のように使える時代になってきたと言われるけど、そんなにオフィスソフトを使いこなせる人もいないような。「ワード・エクセル」とか自分は使わないと忘れるし、そもそも覚える気もない。
ただ大きい企業に入りたければ、それなりの事はやってくれと言われるようだ。自分が面接を受けた時も、「愛媛銀行」や「伊予銀行」が出てきていたり「スーパーのフジ」や「ドラッグストアmac」など都会は知らないけれど、地元では知らない人がいない企業がずらりと並ぶ。
ただ自分には大手も中小も関係なかった。「サラリーマンは安定している」と言われて生きているけれど、どうせ一生勤める気の無い自分には安定なんて無いと思っている。そもそも自分はサラリーマンをやればやるほど病んだり、希死念慮が沸いてくる。これのどこに安定の世界が見えるのだろうか。
「どうせすぐ辞めるでしょ俺は」というやる気の無い自分が、「安定とは何だろうか」と考えながら形だけの就活が繰り返されていく。
大手でなければ雇用条件も緩くなったり、求められるスキルのレベルも落ちるがそうなると個人で生活していくのは無理なケースに突入することが多い。親や周りの支援が受けられない人は、どうやっているのか気になるところだ。
障害者枠の独特な面接
一般企業側と障害者枠の人、他にはハロワの人もいる。この障害者枠の面接会はかなり独特で、公と言うと変だけれどしっかりとした障害者向けの就活会場となっている。企業側から「こういうところに配慮してもらえたら・・というのはありますか?」と聞かれたりするが、ハロワ側が近くにいるからだろうか?
単独で障害者枠に応募して面接に行っても、この辺の微妙な質問をされなかったり、配慮して貰いたい事を言いにくかったりするので。この舞台はかなり障害者に寄った就活イベントみたいな感覚もあった。自分の「同時に物事をする事が苦手」という説明がしっかりできたのは、この就活イベントだけだったんじゃないかな。
そして苦手な事を説明するのもかなり難しいという事。実際に働いている場所で見せないと、伝わりにくい人もいるように思う。少なくとも自分のケースはそう。いきなり要領が悪くなるビックリギャグ漫画な展開が起こるので、その場で説明したとしても「効率的に動くのが苦手なんですね」レベルで終わってしまったりする。
理解してくれている人は「大丈夫、大丈夫。発達障害の人の事は知ってるから」と言ってくれてありがたいのだけど、どこまで知ってくれているか逆に不安だったり。発達障害と言っても、ケースは人それぞれ。障害がどうこうよりも、人として扱ってくれるのであればどこに行こうがやれそうな気はするのだが。相手の人格頼みというのもしんどいけどね。
それでも採用しようとしてくれている企業には感謝。ただ一般枠で色々と嫌な思いをしてきたせいか、会社という組織にいる人間そのものに不信感を抱くのは一生続くようにも思ってる。
合否の先にあるのは親子のトラブル
そんな面接会では結局のところ事務職だけ受けるに終わった。事務に関しては「眠たくなったらやべえな」と過去のデータ入力の事から心配はあったけれど、それくらいしか応募できるところが無かった。ちなみに「給料が良かったから」くらいの感覚で受けている。
スーパー関係など、商品を補充する系統の仕事は多くあったけれど、「補充をもう一度やれるぞ!」という自信が無かったので避けた。アレも嫌、コレも嫌。そもそもやる気が無いのだよ俺は。それでも受けるという自分。ああ・・なんという矛盾。
合否はその後に届いた。銀行系に応募していたので、当然ながらパソコンが触れないと受からない。何が原因か色々と思い当たる節はあるが、あっさりと不採用決定になる。ここでようやくガッツポーズの自分。
「見たか!これが現実なのだよ現実!」と言わんばかりに親に向かって、俺という無能人間を育ててしまった事を後悔させたがる自分がいた。親はうなだれるというより、「さっさと次を探せ」的な感じ。自分の親に対して育て方のミスを追求したい。しかし親はそんな事はどうでもいいという感覚。何か壊れているのはわかるけど止まらない親子関係。
やりたい事も何も無いので、「今後は適当な方向で生きていくかな」という感覚しか無かった。親との関係はこじれるし、自分の仕事は相変わらずだし。気楽に生きて行きたいのだけど、それも難しそうだし。精神的に希望が無いというのは本当に苦しい。普通に働けるという事がうらやましい。
このように仕事のあてもないまま、次の仕事を探そうかと考えている頃に人生は少しだけ動いた。やる気の無い自分に手を差し伸べてくれる知り合いのカウンセラーがいた。持ちかけられた話は、「一緒に仕事をしよう」という内容だ。
「今度、不登校や引きこもり状態にある若者の支援事業を立ち上げるんだけど、あらたくんならどうかと思って。そこで手伝ってもらえない?」
色んなカウンセラーと出会ってきたが、無職ニートの自分に対して仕事のオファーとは・・この人は大丈夫なのだろうか。しかし誰も自分を必要としていない世の中の流れで、仕事に誘ってくれたというのは嬉しい事実。社会からはゴミ同然の扱いを受けてきたので、声を掛けてくれただけで嬉しかった。
なぜ不登校やひきこもりに関するプロより、自分に声を掛けたのかという違和感はあったが話を聞く事になる。
続く。
ここを読んでるニートのための就活マニュアル最新版おしらせ!
ブログでこれまで書いてきた「ニート向け就活記事」を、ななななーんと1ページにまとめちゃいました!(言い回しが古)
基本的に「真面目に就活しよう」とした時点でニートには不利が生じるよ!クソ真面目から不良的な感じで就活しようぜ!という内容にまとめております。一般枠も障害者枠も関係無し!「ニートな事実を気にせずにどんどん応募してやろうぜ」をモットーに書いていますので参考にされる方はどうぞご活用くださいませ。
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