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僕がニートになるまでの歴史~19歳後編☆男でも出産の痛み!?

 

2001年の引きこもり事情の前編はこちら
この年はパニックな出来事も起こっていましたので、本日は後編として書いておきます。

 

異変

不登校2年目の冬の話。すでにカウンセリングなどは不登校開始から早々にやめてしまっていたが、心療内科には通っていた。医師との話や、安定剤を貰うために定期的に通う。精神的にはボロボロで死にたい日々だった。

 

これから話すのは落ち込んでしまってどうにもならない状態になった時の事だ。薬の効果があまり見られないという流れから、この冬にいつもと違う薬の服用を提案される。新しく処方された薬は3~4日だろうか。指示通りに飲んでいた。

 

しかし、この時を境になぜか身体全体がダルくなるような日が続くようになっていった。最初は風邪を引いたような症状だったが、そのダルさも今ひとつ違和感がある。精神的に参っているので、気分的な問題だろうとも思っていた。

 

しかし、この違和感に対して敏感になっていなければならなかったと後々に後悔する事となる。
小便をしたくなり、トイレに行った時の事だ。そこそこ尿意があるにもかかわらず、なかなか出てこないのだ。気のせいかと一旦トイレから出るも、やっぱりトイレに行きたくなる。しかしトイレに行っても出ない。

 

不安になり親に言うも、「そのうち出るでしょ」「水分が取れていない」などのアドバイスしか出てこない。そこで水をたくさん飲んだり、便座に座って女性スタイルに変えてみる事にした。しかし変化は無かった。

 
この日は昼から夜にかけて延々と繰り返しトイレに行ったが一滴たりとも小便が出てない。俺は「出ない出ない」と神経質になってしまい出なくなっているのではと考え、夜までリラックスすることにした。

 

だが夜中になっても小便に行きたいのに出ない。明らかな異変が俺に襲いかかっていると思った。こうなってくると、トイレで出すためだけに飲んできた水がアダとなって効いてくる。尿を出したくても出せない苦しみから、膀胱がどうなっているのか不安になってきた。

 

そこで俺は親に訴えた。

 
おい!ションベンが出ないぞ!!

 

なぜこんな事になったのか。親も、マジかよという表情ではあるが、救急病院に俺を連れて行ってくれることになった。1分1秒が惜しい。切迫感もハンパない。だが出そうで絶対に出る事が無いまま病院に到着した。

 

救急病院に対して、これまでも喘息や高熱などで訪れた事はあったが、この時ばかりは病院の対応にはイライラしていた。そしてこう思った。

 

早くしやがれ!俺の膀胱が割れてしまう!

 

心の声は届いたのだろうか。ひとまず医者から診察を受けるも、自力で小便を出来ないのであれば、*導尿(どうにょう)という手段を使うしかないと告げられる。ある種の死刑宣告のようにも聞こえてしまった。

 

*簡単に説明すると、俺のち○○に管を差し込み、そこから俺の膀胱をポンプのように押して排泄させるという手段だ。

 
早くどうにかしなければという思いで、救急に飛びこんだので処置がどうなるかまでは考えていなかった。俺はショックだった。なぜ・・なぜ俺はまだ19歳にもかかわらず見ず知らずの人間に○ん○を見せつけねばならんのだと。

 

 

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ドラフト1位指名の男性医師

 

しかし、お腹(膀胱)にいる俺の子供(小便)はすでに出たいと訴えている。親である俺が頑張らねば誰が助けると言うのだ。俺は医師から告げられた導尿を受け入れる事にした。

 

「それではあらたさん、あちらのベッドで」

 
ひいいい!!怖い!!想像しただけでも怖い!!管なんか膀胱まで通せるような構造だなんて誰からも聞いた事が無い。とにかく子供の頃から小便する部位だとしか思っていない。想像は恐怖をより掻き立てる。俺はベッドで待っていた。

 

 

あらたさ~ん、お待たせしました。

 

ぞろぞろと女性の看護師が3~4人ほど俺の元にやってきた。明らかにそれらしい道具一式を携えている。

 
俺「ちょwwwwwwww」

 
俺は「今からやるのですか?」と聞いたところ、看護師は澄ました顔をして「はい」という。ダメダメよ~ダメダメ。男子の秘密の場所を女子に見られてたまるか。俺は訴えた。

 
「さっきの先生がやるんじゃないんですか!?」

 
俺はすぐさま先ほどの男性医師に対してアプローチを掛けた。基本的にはこういった業務は看護師がするそうだが、俺はまだ若いので恥じらいがあった。男性相手でも嫌なのに女性では無理過ぎる。看護師の女性が男性医師を呼ぶ。

 

 

「先生~ご指名でぇ~す」

 

なんだか飲み屋か何かの指名制度を使ったみたいな空気だが、とにかく早く俺の苦しい膀胱を救ってくれ。結局、男性医師がやって来たので頼む事に。微妙に手慣れていない感じで道具一式の準備を始めるのを見ていたが、やはり怖い。

 
医者「それでは行きます」

 

男性医師が俺の○○この入り口に消毒液のような物をつけ管を通し始める。この痛みと感覚は、今も忘れられないのだけど言葉で表現するなら

 

 

ドドドドッ!!ドドドドドッ!!


っという具合に俺のち○○をドリルで掘って行くような感じだ。俺は叫んだ。

 
いでっ!!いでででっ!!イダイ!!

 
明らかにおかしいのだ。どう考えても、○ん○の入り口と管の大きさが合っていない。もっと細いのは無いのかと聞いたが、一番小さいらしい。人体のメカニズムを越えた戦いにもがく俺は、人生で一番の痛みを味わった。構造上、管が通るのかもしれないがとにかくキツい。

 

こういった作業は、基本的に手慣れている看護師の人なら痛みを軽減できると聞いたが、これだけ激痛に見舞われるなら女性であっても頼めば良かったとも思った。管が通ると、ポンプを押す要領で下腹部から膀胱を押していく医師。

 

ようやくチョロチョロと出てきて安心する俺。なんとか救急っぽい処置をしてもらった。この時はあまりオシッコが出てこなかったがそれでも安心した。

 

 
そして、こうなった原因はおそらく新しく飲み始めた薬の影響が考えられると言われ服薬中止を伝えられる。激鬱をよくするために飲んだはずが、さらに気分は落ち込んでしまう事に。

 

ひとまず深夜なので家に帰宅し、改めて明日の朝に病院へ行くようにとも言われたので帰宅して寝ることにした。夜中は水を一滴たりとも飲まずに過ごした。このまま眠りにつき朝になってまた病院へ行こう。そう思いながら寝た。

 

しかし眠りについても数時間で眼がさめる。いつ尿意に襲われてしまうかわからない不安だ。俺は徹底的に心配した。夜中に病院で取ってもらった尿意が明け方には復活していた。そして相変わらず自力では出せない俺はもがいた。

 

 

入院へ

明け方から早々に病院に行くしかない状態であると思った。親を叩き起こして朝一番で病院に行くも、病院は平日運行されている。一般の患者と同じ枠で待たされるというのはどうしても無理だった。史上空前の尿意と破裂しそうな膀胱の具合から、母親に早くしろと伝えてくれといった。

 

ワガママではない。俺が今、この院内で最大の救急患者なのだ。それを聞いた医者が診察室から俺の待つ、待合室に出てくる。走ってくる医者の姿が見えた。そして次のように俺に問いかける。

 

「あらたさん!?オシッコが出そう!?大丈夫ですか!?」

 
周りにいる待合の患者の視線は、膀胱を抱えて苦しむ俺に注がれている。・・もうどうにでもなれ。俺は、戦いが続く事を覚悟した。再び、腹部にエコーなどを当てるなどした検査が行われるも原因は不明。しかし目の前にいる患者から尿が出ないと訴えられたらどうにかするのが医者の役目。

 

すぐに処置は決まった。また管を通す事だ。

 

昨夜の悪夢は再びやってくるのか。俺はそれでも尿意を早く消して欲しいので、すんなり受け入れた。そしてまた管を通されることとなる。

 

ドドドドド!!!ドドドッドッドッド!!

 
なんと説明すればいいのだろうか。確実に尿道が傷ついている感覚だ。もう駄目だ・・俺の尿道は破壊されてしまった・・。そう思えるほど相変わらずの痛みだ。それでも俺は男性を希望し続ける。

 

そしてポンプの儀式を終えるも、今後の経過観察の為に入院という診断が下る。もちろん俺も病院の方が安心だと思い承諾した。昼から入院が決まるも、まったく状態には変わりは無い。相変わらず出ないのだ。

 

永遠にこんな時間が続くかのような感覚だった。また尿意が俺を襲うのだと思うと、まったく落ち着かない。この時の事は、「尿意が襲いませんように。でも出せる事なら早く自力で出せますように」という感じだ。

 

そして夜になる。また尿意が俺を襲う。急いでナースコールをする。若いナースになぜ19歳の俺が「オシッコがしたいのですが・・」と言わねばならないのか。そしてエコー画像を撮影する事となる。しかし、この頃から医者たちの間でとある疑惑が浮上することとなる。

 

かまってくんと狂言の世界

 

これまでも、何度もエコーを膀胱に当てられ様子は見られた。救急に行った夜中からの診察結果において毎回のように医師から説明も受けてきた。しかし1つ気になる事があった。エコー画像を見ても、あまり尿が溜まっている様子が無いと言う。

 

俺を疑っているのか。俺はエコー画像を見せてもらう。たしかに医者の説明通り、そこまで俺の膀胱はパンパンに溜まっているように見えない。おおよそ精神的な焦りからも、尿意を助長させているのだろうという見解もあった。医者の言い分としては、本来溜まるはずの尿はどこへ?という疑問だ。

 

俺だって聞きてーよ!

 

自分自身でも確かに一滴も出てこない不安から焦りはピークに達しているので、尿意を敏感に感じ取っている事はわかっていた。しかし全く出ないというのは、俺からの視点から、医学的見解からどちらにしてもおかしい話であろう?という俺の意見を医者にぶつけた。

 

すると、どんな言葉が返ってきたか読者の方は想像できるだろうか?3人の医者チームは苦しむ俺にこういったのだ。

 

「本当にトイレでオシッコ出ていない?」

 

どうやら俺を狂言師として疑っている事がここに来て判明。話を聞いていると次のような解釈になった。いわゆる俺をかまって野郎の存在と置いた上で、トイレですでに小便が出ているにも関わらず出ないと言っている可能性を示唆しているのだ。

 

おいおい。そんなはずは無いだろう。もしそんな話があるなら、自ら管を通してもらう為に大嘘をついているという話になるではないか。どんだけ変態だよ俺という気持ちと共に、悔しさでいっぱいになった。

何でこんな思いをせねばいかんのだ。嘘なんかつく必要も無いだろう。これだからエリート階級と呼ばれる医者は人の気持ちに鈍感だと言われるのだ。悔しい!!まるで犯人の取り調べじゃないか!!

その後も、管を通してもらい尿をポンプ式に出してもらうも出てこない。しかし確実なる尿意はそこにあるのだ。医者からも「だから出ないでしょ」的な扱いまで受ける始末。俺はどん底に落ちた気分だった。

 

大は小を兼ねる

 


おばちゃん看護師と二人きりで話もした。これから一生おしっこの出ない人生かもしれないと思うと不安で涙が出てきた。おばちゃん看護師は俺の不安に対して耳を傾け、声をかけてくれた。

 
「大丈夫。大丈夫。膀胱は破裂する事は無いのよ?膀胱にたまったオシッコは満タンになってしまっても破裂したりすることは無いの。安心していいの。もしも万が一に満タンになった場合は、膀胱から勝手に溢れちゃうから

 

 

逆に怖えよw

風船のように破裂することは無いと言いたかったようだ。とにかく破裂で命の危険ということは無いと伝えてくれた。そして俺は夜を迎える。夜中にも目はさえたままで眠るなんて状態では無かった。

 

結局夜中まで起きていたのだけど、深夜になると今度は久しぶりの便意が襲いかかる。なんてこったい。尿意では無く便意である。しかし、俺も我慢する必要は無いので大きい方に行く事にした。

 
そして大きいのが済むと、何だか今までの感覚と違う事に気がつく。懐かしい。懐かしい感覚が下腹部に戻ってきているのだ。まさか!?と思い、尿意放出を目論んだ。

 

結果的に、ほんの数分だった。勢いよく溜まっていたオシッコを放出させる事に成功した。感動してテンションが上がってしまい真夜中にも関わらず、急いでナースセンターに向かってこういった。

 

 

あらたです!オシッコ出ました!

 
よかった~という祝福に包まれ、部屋に戻り俺はやっと睡眠を取る事が出来た。朝になってもう一度トイレに行くと、やはり同じように自力で尿が出せる。結果的に、薬をやめて効果が無くなったのではという見解だった。

 

俺はこの日の事を忘れない。これ以降、どんな薬を飲む時も必ず医者には副作用はどのような事が起こるのかをチェックするようになった。トラウマとも呼べるのだが、もう二度とごめんだ。

 
この事件があった後、下半身がポロリしていないか気になる強迫観念はどうでもよくなり始めた。確かにあれだけ色々な人に○○○を見られたので、どうでもよくなったのだろう。無駄な事件では無かったと思いたい。

 

ちなみに強迫性障害の克服法に、どうでもよくなれはかなり有効だと考えている。

 

ドリルはきつかったが出産ってもっと痛いのだろうな・・・。
次回は20歳の俺編に突入。乞うご期待。

 

 

 

僕がニートになるまでの歴史シリーズ

 

 

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不登校→ひきこもり→ニートから社会復帰しバイトをするも凡ミスを連発。たび重なるエラーで職場に居られなくなり転職を繰り返す。そんな中、仕事で頻繁に起こるミスの原因は発達障害の影響と発覚。復帰と挫折を往復して現在はニートの1982年生まれ。

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